園児ハチに刺される事故で巣駆除し立ち入り規制 苫小牧

園児ハチに刺される事故で巣駆除し立ち入り規制 苫小牧
ハチの巣が見つかったロックガーデンの岩場

 苫小牧市末広町の出光カルチャーパークで17日、散歩中だった市内の保育園児が次々とハチに刺された事故で、市が委託した専門業者は同日昼すぎ、滝がありロックガーデンと呼ばれる庭の岩場でハチの巣を見つけ、駆除した。市によると、クロスズメバチの仲間で、生き残ったハチが戻ってくる可能性があるとして現場周辺を当面、立ち入り禁止にした。また、同パークのほか人の利用が多い北星公園(錦西町)や拓勇公園(拓勇西町)など市内の主要な公園を18日、緊急点検する。

   市などによると、園児を刺したのはクロスズメバチの一種とみられ、体長約1センチ。地中に巣を作る習性があるという。

   現場は同ガーデンの滝の頂上部分の岩場。専門業者が午後0時45分ごろまでに岩と岩の間の地中に巣穴を見つけ、薬剤のスプレーを吹き掛け、飛んでいるハチも捕獲した。19日まで様子を見た上で、ハチが戻っていないことを確認して規制解除を決める方針だ。市美術博物館によると、クロスズメバチはスズメバチの中では毒性が弱いとされているが、刺されると腫れたり、アナフィラキシーショックを発症したりすることがあるという。

   同パークの指定管理者の苫小牧造園協同組合は、日常的にペットボトルに酒や酢などを入れたわなを複数の木々に設置。ハチを捕まえながら巣も探し、発見次第、業者に撤去を依頼している。18日の緊急点検では今回のケースを踏まえ、樹上だけでなく足元にも注意しながら調べる。

   17日夕、同パークに犬の散歩に来ていた末広町の岡部育子さん(65)は「毎日2回は来ており、園児がよく遊んでいる。ハチは見たことが無かったので、刺されたと聞いてびっくりした」と不安そうに話した。