災害時ボラセン拠点に ダイナム苫小牧東店を活用 市社協が協定締結

災害時ボラセン拠点に ダイナム苫小牧東店を活用 市社協が協定締結
協定を締結した(右から)渡辺会長、青山ストアマネジャー、谷岡代表

 苫小牧市社会福祉協議会は16日、全国にパチンコ店を展開するダイナム(本社東京)と、災害時の駐車場利用などに関する協定を結んだ。災害発生時、新開町のダイナム苫小牧東店を災害ボランティアセンター(災害ボラセン)の拠点として活用する。合わせて同日、同店の土地を所有する日新町の不動産業谷岡緑化とも協定を締結した。

   苫小牧で地震や水害などの災害が発生した際、同店駐車場に▽災害ボランティアの受け付け用テント▽災害ボラセンで使用する資機材の保管場―を設置するほか、ボランティアや関係者の駐車場とする内容。使用スペースは車両169台分。店舗建物が使用できる場合、トイレの貸し出しや、同店で備蓄している毛布や食料の提供といった協力も想定している。

   災害時、市社協は中心部の市民活動センター(若草町)に災害ボラセンを設置するが、東西に長い苫小牧で復興支援を効率的に進めるには東部、西部にも活動拠点が必要と判断。4月には錦岡のダイナム苫小牧店の駐車場を活用できるよう同様の協定を締結した。

   締結式には市社協の渡辺敏明会長、ダイナム苫小牧東店の青山尚裕ストアマネジャー、谷岡緑化の谷岡正道代表が出席。谷岡代表は「地域の中小企業として、地元のために何かできないか考えてきた。少しでも社会貢献につながれば」と語った。東日本大震災の発災当時、福島県の店舗に勤務していたという青山ストアマネジャーは「幸い自分がいた地域に大きな被害はなかったが、まちは大混乱だった。災害発生時にはたくさんの人の助けが必要なので、その拠点を確保するお手伝いができれば」と力を込めた。

   渡辺会長は「災害が起きないことが一番だが、万が一の時には協力をお願いしたい」と話した。