苫小牧市勇払の小型棒鋼製鋼・圧延一貫工場、清水鋼鐵苫小牧製鋼所は8月中にも、敷地内で自家消費型太陽光発電設備の運用を始める。未利用地約1100平方メートルに太陽光パネル204枚を置き、発電量は年間約12万キロワット、二酸化炭素(CO2)削減量は同47・2トンを見込んでいる。
脱炭素社会実現に向けた取り組み。今回は発電効率なども考慮し、事務所や加工製品工場、QSセンターが立地する北ヤードの未利用地を活用した。北ヤードで消費する電力量のうち、年間26・47%を削減できる見通し。総事業費は非公表。
ただ、同製鋼所は製鋼・圧延工場がある南ヤードが製造拠点で、鉄スクラップを電気炉で溶かして消費電力も膨大なため、同製鋼所全体の電力削減量としては1%に満たないという。
今回の取り組みを第1弾として、南ヤードの脱炭素化にも力を入れる考えで、同製鋼所の上川晃弘製造部長は「鉄を溶かすエネルギーの80%以上である電気を見直すことで、積極的にCO2削減に取り組んでいきたい」と話している。