道は6日の道議会環境生活委員会(中野渡志穂委員長)で、プロバスケットボールBリーグ1部(B1)のレバンガ北海道の本拠地・道立総合体育センター「北海きたえーる」(札幌市豊平区)について、レバンガが提案している改修案を認めることを明らかにした。改修費用は全額レバンガが負担し、2026年以降に工事に着手する。
Bリーグは、26年シーズンから始まる新リーグ「Bプレミア」への参入について、アリーナ基準などのライセンス基準を設定している。レバンガはこの基準を充足するため、当初は札幌市が大和ハウスプレミストドーム(旧札幌ドーム)敷地内に整備を計画する新月寒体育館を新本拠地として利用する方向で、同市と協議を行っていた。
だが、札幌冬季五輪招致の事実上の断念に伴い、新リーグへの申請期限の9月末までに同市が計画を策定することが困難になったため、暫定措置として現本拠地の「北海きたえーる」の改修を検討。「自費改修と改修後の財産を道に寄付したい」と道に要望していた。
道ではレバンガの提案について、(1)政策との整合性(2)利便性・機能性(3)運営上の支障(4)利用者調整(5)他県事例―の観点から検討。「子どもや障がい者の観覧に活用可能で施設機能の向上に資すること」「改修後の維持管理費は見込まれなく、施設運営上の支障がないこと」などを確認。改修を認めることを決めた。
改修内容は、メインアリーナ内の2階観客席に箱形のスイートルーム(個室席)を設置。飲食や会話しながらの観戦や、家族・グループでの利用も可能とする。また、メインアリーナの1階通路に、飲食や会話を楽しめるラウンジを設置する。これは試合ごとに開設し、施設の大幅改修はしない。改修費は約2億円の見込み。
今後は、9月にレバンガがBリーグに対し新リーグの参入を正式に申請。26年以降に改修に着手する予定だ。
道の加納孝之環境生活部長は「レバンガが国内最高峰のリーグに参加することで、道民のスポーツへの関心や参加機運の醸成が図られる」と説明。今回の改修を契機として「道立総合体育センターの利便性や機能の向上が図られ、利用者へのサービス向上、満足度向上につなげたい」と述べた。