苫小牧東部地域で産業用地の造成や分譲などを行う第三セクター、株式会社苫東(辻泰弘社長)は7日、苫小牧市テクノセンターで苫東創立25周年記念講演会「半導体産業の今と未来」を開いた。講師に北九州産業学術推進機構半導体産業支援センター(FAIS)の産学連携担当部長(コーディネーター)原田英次さんを招き「北九州市での半導体産業振興の取り組みについて」と題して講演した。
原田さんは2022年に北九州市域で「北九州半導体ネットワーク」を立ち上げ、半導体産業振興活動の中で大事にしてきた連携やつながりについて語った。北九州市と苫東について、「近隣に物流空港として有効な空港があり、ものづくり産業の集積と自然が調和している」と共通点を挙げた。
北九州市では01年に北九州学術研究都市を整備し、理工系の大学や研究機関を同一キャンパスに集めて半導体研究開発技術の拠点化を推進していると紹介。半導体製品に関するサプライチェーンについては、設計や製造、実装・検査、装置・部品、インフラ、材料など「地域にどのポジションの企業がどれくらいあるのかを把握するのが大事」と述べた。
この日は苫東立地企業懇話会会員企業などから約80人が出席。半導体先進地の事例紹介に熱心に聞き入った。