貨物船内で重傷事故 業務上過失傷害疑いで2人書類送検 苫小牧

貨物船内で重傷事故 業務上過失傷害疑いで2人書類送検 苫小牧

 今年5月、苫小牧港・西港勇払埠頭(ふとう)に着岸中の貨物船ひまわり7(総トン数1万497トン)内で荷役作業をしていた男性が重傷を負った事故で苫小牧海上保安署は8日、苫小牧市のNX北旺運輸の作業指揮者(53)、合図担当者(29)の2人を業務上過失傷害の疑いで札幌地検苫小牧支部に書類送検した。

   送検容疑は5月22日午後2時30分ごろ、船内でトレーラーシャシーの位置を修正しようとした際、合図担当者がシャシーを固定するチェーンが外れていないかなどの確認を怠り、作業指揮者に前進の合図を出した疑い。作業指揮者はトレーラーの前進を運転手に指示する際、シャシーの周りから作業員を退避させ、事故を未然防止する業務上の注意義務を怠った疑い。

   苫小牧海保によると、トレーラーの前進で破断したチェーンのフックが、近くにいた30代の男性作業員の顔面を直撃。男性は上顎を骨折するなど、全治約3カ月のけがを負ったという。