駒苫高吹奏楽局 15日に福井県で能登復興支援の演奏会

駒苫高吹奏楽局 15日に福井県で能登復興支援の演奏会
能登半島復興支援のため遠征する駒大苫小牧高校吹奏楽局のメンバー

 駒大苫小牧高校吹奏楽局(福井妃羽部長)の局員80人は、能登半島の復興支援のため福井県永平寺町の曹洞宗大本山永平寺で15日に開催される「石川県能登半島地震復興祈願演奏会」に出演する。「被災者の力になりたい。吹奏楽で多くの人を応援できれば」と一丸となって練習に励んでいる。

   2018年9月の胆振東部地震で被災した安平町に住む多(おおの)小春さん(17)=3年=が今年3月、活動計画を話し合う中で提案した。被災当時、小学6年生だった多さんは、慰問に来た同局の演奏に励まされ、同校への入学、入局を決めた。「当時聞いた演奏は何日も耳に残った。自分たちも人の心に刻まれるような演奏をしたい」と力を込める。

   ところが9月、被災地は大雨による二重災害に見舞われ、現地入りが不可能に。学校側、父母会などと協議し、駒沢大学(東京)、駒沢大高校(同)の協力を得て、3校合同で隣接する福井県での復興支援演奏会の開催を決めた。

   合同演奏の他に単独でも、多さんらが6年前に慰問演奏で聞いたジャクソン5の「アイウォンチューバック」や、KANの「愛は勝つ」など同局の「鉄板曲」を披露する。14日には福井市内で開かれる「越前若狭お城フェス2024」(福井県主催)にも3校で参加し、現地で募金活動も行う。

   能登復興支援遠征(12~16日)の企画長を務める黒田日和さん(17)=3年=は「どんな気持ちで演奏会に臨むか、皆でモチベーションを高めて準備を進めた」といい、企画委員の小林花恋さん(18)=同=も「被災者を少しでも勇気づけたい」と気を引き締める。

   胆振東部地震を含め復興支援に向けた演奏活動を指揮してきた内本健吾教諭は「被災地の方を少しでも元気づけるため、当校らしい、一番良い部分を発揮した演奏にしたい」と話し、局員一同も「最高のパフォーマンスをしたい」と誓っている。