苫小牧啓北中出身の起業家西本さん、苫高専で講演

苫小牧啓北中出身の起業家西本さん、苫高専で講演
起業家としての思いを語る西本さん

 苫小牧工業高等専門学校で11日、苫小牧啓北中学校出身でスマートフォンのアプリ開発を手掛ける起業家西本誠さん(37)=東京都在住=による特別講義が行われた。西本さんは中学時代の思い出や30歳で起業してからの歩み、大切にしている考え方などを語り、「会社を興すのは実は難しくない。一度きりの人生なのでチャレンジしてみては」と学生にエールを送った。

   工学系の専門知識を生かし、社会課題の解決や新たなビジネスモデルの構築を研究するフロンティアコースの4年生を対象とした授業。関心のある5年生も加えて計18人が出席した。

   授業は学生の質問に答える形で進められ、会社の運営資金の調達方法やこれまでに開発したアプリ、私生活や人間関係の築き方など、さまざまな質問が出された。

   「失敗から立ち直る方法」を問われた西本さんは「そもそも失敗だとは思っていない。選択した道が違っていても、別の道を選び直してそこで成功すれば、先に選んだ道があったからこそ成功できたと考えている」と回答。仕事との向き合い方については「起きてから寝るまでずっと仕事をしていた時期もあったが、好きなことなので苦ではなかった」と語り、「みんなきっと好きなことがあるはずだけど、それを仕事にできないと思い込んでいる。自分のような適当な人生でも起業家になれたので挑戦してほしい」と呼び掛けた。

   授業を受けた西島快さん(19)は「思い描いている事業があり、起業家の発信から学んでいる。起業は難しくないと知り、今からでも行動したい。西本さんの話を聞けてよかった」と目を輝かせた。