知床半島沖で2022年、26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で、業務上過失致死罪で起訴された運航会社「知床遊覧船」社長の桂田精一被告(61)が11日、勾留先の釧路刑務支所(釧路市)から保釈された。
マスク姿の桂田被告は保釈後、集まった報道陣に向かって深々と頭を下げ、迎えの車に乗り込んだ。問い掛けには終始無言のままだった。
釧路簡裁が10日、桂田被告の保釈を認める決定を出し、釧路地裁も検察側の準抗告を棄却した。保釈保証金は1000万円。
桂田被告は、運航管理者などとして出航や航行継続の中止を船長に指示すべき義務を怠り、26人を死亡させたとして9日に起訴され、弁護人が保釈を請求していた。