第50回衆院選は15日公示され、27日の投開票まで12日間の選挙戦に突入する。1日の石破茂首相就任日から戦後最短の解散・総選挙という超短期決戦。道内では12小選挙区と比例代表道ブロック(定数8)の計20議席の争奪戦となる。13日時点で小選挙区に6党派から39人、比例単独(重複除く)で19人の計58人が出馬予定だ。政治とカネの問題による政治改革を最大の争点に、道内では多くの選挙区で与野党が競り合う全国有数の激戦となっている。
自民党は、自公協力の道10区を除く小選挙区に11人(前職8人、新人3人)、比例単独で5人(前職2人、新人3人)を擁立。前回(2021年10月)は小選挙区で6議席、比例で4議席の10議席を獲得。今回も「過半数議席の獲得」が勝敗ラインとなる。派閥の裏金事件で党に強い逆風が吹く中、自公政権による「政治の安定」を訴えていく戦略。地域政党「新党大地」と組織同士で初めて選挙協力の協定も結び、全選挙区の支援を求め、危機感を強めている。
立憲民主党は全小選挙区に12人(前職8人、元職1人、新人3人)、比例単独で4人(元職1人、新人3人)を擁立。裏金問題に対する攻勢を強め、前回(小選挙区5議席、比例3議席)以上の議席奪取を目標に掲げ、道内での与野党逆転を狙っている。今回は小選挙区で国民民主党、連合北海道、北海道農民政治力会議の4軸でスクラムを組んで選挙戦を展開する構え。ただ、共産党との候補一本化は成立せず、9選挙区で立憲と共産が競合。「裏金批判票」が分散する不安要素を抱えている。
公明党は、道10区に前職1人、比例単独に2人(前職と新人)の計3人を擁立。解散前の2議席死守を目指す選挙戦となる。
共産党は、小選挙区(道1~6区、8、9、11区)に前回(3人)の3倍となる新人9人を擁立する。前回擁立を見送った札幌を中心に比例票を掘り起こし、比例元職の議席奪還を最大の目標に掲げている。
日本維新の会は、大票田・札幌の道1~3区に新人3人を擁立。小選挙区で維新票を掘り起こし、比例の議席獲得を目指している。
参政党も道1区に新人1人が出馬する。
比例単独では、国民民主党、れいわ新選組、社民党、日本保守党、安楽死制度を考える会も新人が出馬予定だ。