苫小牧みらい保育園(岩船昌恵園長)=苫小牧市ウトナイ南=の保育士堀井舞弥さん(30)が今月末から2025年3月末まで、カンボジアの幼小中一貫校「シーセフリーダーズアカデミー」の幼稚園部門に出向する。同国で日本式幼児教育普及に取り組む公益社団法人CIESF(シーセフ、東京)の事業に協力。「グローバル化が進んでおり、自らも言語の壁を越えて海外の子どもと関われる能力を身に付けたい」と意欲を語る。
同園の運営母体、浅利教育学園(札幌)はカンボジアで幼児教育振興に取り組むシーセフの活動に共感し23年11月、人的交流に関する合意書を締結。シーセフを通じた海外出向は堀井さんで3人目となる。
現地では、同アカデミーの3歳児クラスを担当しカンボジアの教職員に、童謡のリズムに合わせた手遊びや折り紙などを指導。堀井さん自身が培ってきた園児との接し方や興味、関心の広げ方、自主性の伸ばし方なども伝える。出向期間中はオンラインで定期的にみらい保育園と交流。現地から同園の園児らに、カンボジアの踊りや遊びなども紹介する。
堀井さん自身もカンボジアの子どもたちと食事や遊びを共にする中で、コミュニケーション能力を磨きたい考え。「帰国後はみらい保育園の園児にカンボジアの食文化や季節の違いなど経験したことを伝えたい」と目を輝かせる。
白老町出身の堀井さんは札幌の保育専門学校を卒業後、16年に自身が通園していた白老さくら幼稚園(白老町日の出町)を皮切りに保育士の仕事をスタート。認定子ども園もも花幼稚園(苫小牧市澄川町)を経て、22年から同園で3歳児クラスを担当している。
岩船園長は「園職員や保護者も応援しており、頑張ってほしい」とエールを送る。