活動の輪広げたい あすなろ会、7月から月1回の海岸清掃

活動の輪広げたい あすなろ会、7月から月1回の海岸清掃
約2時間の活動で集められた海岸のごみ

 苫小牧市のボランティア団体、苫小牧あすなろ会(西方正巳会長、会員15人)は7月から毎月1回、海岸清掃に取り組んでいる。未来に美しい海を残そう―と始まった活動で、3回の活動で約500キロのごみを拾った。同会は勇払を起点に西に向かって活動を進めていく考えで、西方会長は「賛同する市民や企業、団体などに活動の輪を広げていきたい」と意気込む。

   同会は2008年設立。とまこまい港まつりに出店し、益金を社会教育施設や被災地に寄付したり、福祉施設のイベント運営をサポートしたりしてきた。会員の高齢化などで従来の活動の継続が困難となり、新たな地域貢献活動として海岸清掃に乗り出した。

   3回目となった9月28日は会員6人と、取り組みを知って駆け付けた市民3人が参加。市勇払下水処理センター近くの海岸約300メートルを歩いた。

   海から流れ着いたと思われるブイや外国の文字が印刷されているポリタンクのほか、ペットボトル、プラスチック製の籠、自動車部品などが点々と転がっており、参加者は砂地に足を取られながら黙々と拾い集めた。

   中には2人がかりで持ち上げないと運べないほど長いパイプや、オイルとみられる液体が入ったタンクも。約2時間の活動で約200キロのごみが集まり、参加者は「何でこんなにたくさん捨てられているのだろう」「海が汚れるのをわずかでも防げたのでは」と話していた。

   海岸での清掃活動は、勇払在住のメンバー金子國男さん(71)が発案。金子さんは当初海岸をウオーキングしながら目に付いたごみを拾っていたが、「個人で拾っていてもきりがない」と考え仲間に相談。7月から、毎月第4土曜日に活動することを決めたという。

   西方会長(73)は「自分たちだけで東西に長い苫小牧の海岸をきれいにするには、相当の年月が必要」と指摘。同じように海岸清掃に協力してくれる人が増えてくれれば」と期待する。金子さんも「錦岡方面から東に向かってごみ拾いをしてくれる人が現れることを願っている。いつか、その人とわれわれが苫小牧の海岸のどこかで出会うことができたら最高だね」と語る。

   次回の活動は26日午前を予定している。