苫小牧ロータリークラブ(若林利和会長)はこのほど、市内のホテルで例会を開き、日本工学院北海道専門学校(登別市)の公務員学科教員仙名伸行さん(47)が「慈善事業ではないフェアトレード」と題して講話した。会員50人が耳を傾け、身近にできる国際貢献への知識を深めた。
フェアトレード(公平・公正な貿易)は、発展途上国の原料や製品を適正価格で継続的に購入することで、生産者や労働者の生活改善と自立を促す取り組み。札幌市など全国6都市が日本フェアトレード・フォーラム(本部東京)からフェアトレードタウンに認定されている。
仙名さんは「フェアトレード商品を扱うことでSDGs(持続可能な開発目標)の9項目を満たせる」とし、市内でもナッツやチョコ、コーヒーなどを扱っている店舗や企業があることを説明。「苫小牧も全国で7番目のフェアトレードタウンを目指しませんか」と呼び掛けた。
仙名さんは苫小牧出身。元北海道栄高校教諭で社会環境学会正会員、フェアトレードがつなぐ未来ダブルポートとまこまい事務局長などを務め、学会での論文発表や調査研究も進めている。