水揚げ量日本一を誇る苫小牧産ホッキ貝をPRするイベント、「苫小牧漁港ホッキまつり」が20日、苫小牧港・西港漁港区で開かれた。ホッキ貝の限定販売やグルメなどに長蛇の列ができた他、ホッキ早むき競争などステージ行事も5年ぶりに復活。爽やかな秋晴れにも恵まれ、昨年を約2000人上回る約3万2000人がホッキ尽くしの一日を楽しんだ。
ホッキ貝の限定販売は、先着2000人に7個を1000円で販売し、開始時刻の午前9時には1000人以上の行列。午前6時ごろから並んだ白老町の杉林武美さん(84)は「ホッキご飯にして食べたい」と笑顔を見せた。ホッキ貝は昼までに完売した。
市公設地方卸売市場内でも海産物や加工品の販売が充実。「ガラポン」を回して出た玉の色で商品が豪華になったり、じゃんけんで勝つとアワビが増量したりと、イベント形式で魚介類を販売し、「当たった」「残念」などといろんな感情が交錯した。
5年ぶりにステージが復活し、ホッキ早むき競争の第1部では、男性、女性、子どもがそれぞれ5人ずつ、ホッキ貝の身を殻から外す早さを競った。男性の部で優勝した岩見沢市の運転手池田栄次さん(54)は「普段から結構やっていてコツを知っている。きょうはたくさんホッキを食べる」と喜んでいた。
同まつりは苫小牧漁業協同組合など市内9団体で構成する実行委員会が主催。2011年から開いているが、新型コロナウイルス禍で20~22年は中止し、再開した23年も一部内容を見送り。今年はほぼコロナ前の規模に戻り、実行委員長の伊藤信孝同漁協組合長は「よりパワーアップしようと準備してきたので、たくさんの方に来ていただけてよかった」と話していた。