苫小牧市日吉町のカフェレストラン「ダンディライオン」で、開店30周年を記念した「復刻メニュー」が人気を集めている。アート展や演奏会、講演会など多彩な催しを開くカフェとして親しまれてきた同店オーナーの西村静枝さん(71)は「今後も多くの方に交流の場を提供したい」と意欲を新たにしている。
「復刻メニュー」は、懐かしいダンディライオンピザ、にんにくステーキピラフ、パイ包みスープの3品で、11月末まで味わえる。同月7日午前11時からは、菓子類、アクセサリーの販売やハンドメード、ビューティーワークショップなど12ブースで、じぶんまんなかごほうび日和「大人時間」(ハピとま主催)も開催する。
保険外交員だった西村さんがカフェのノウハウを学び、実家を改装して同店をオープンしたのは1994年10月6日。2年後に初のワイン会を開いたところ、小さなコミュニティーができるようになり、その後も講演会や映画上映会、写真・絵画の作品展など独自企画を次々と展開した。
西村さんは「いろいろなジャンルの情報発信で来店者が多くの刺激を受け、出会いが生まれると考えた」と振り返る。5年前、札幌市の飲食店で修行した次女の友里さん(42)が店長になり、メニューに加えたスープカレーが新たなファンを獲得した。イベント企画も引き継ぎ、母娘で店を盛り上げている。
同店の中庭づくりに協力して以来、通い続ける高丘の主婦進藤みや子さん(73)は「野菜のスープパスタがおいしくて、心身ともに癒やされた」と開店当時の思い出を語り、「これからも心が満たされる時間を提供してほしい」と期待を寄せた。