苫小牧市を拠点に活動する5人組スカパンクバンド「FREE KICK(フリーキック)」は11月2日、東京・荻窪のライブハウス「TOP BEAT CLUB」で憧れのミュージシャン、ジェフ・ローゼンストックさんと共演する。長年の夢がかなったメンバーは喜びを爆発させ、「最高のライブにしよう」と張り切っている。
米国のパンク・インディーシーンで人気を誇るジェフさんは、自身が率いるバンドと共に29日~11月2日の日程で大阪、神奈川などを巡るツアーを開催し、荻窪が最終公演。フリーキックの全メンバーがジェフさんの熱狂的なファンであることを知るツアー主催者から、出演のオファーがあった。
フリーキックのギター・ボーカルで、楽曲制作を主に担う河岸秀樹さん(41)=苫小牧市在住=は「(ジェフさんが)出した曲はすべて聞いている。半端なく格好良くて、めちゃくちゃ影響された」と興奮を隠せない様子。
10年前には、東京のスカパンクイベントにジェフさんがベースを担当するバンドが来日すると知り、開演の8時間前から楽器を持って会場前に待機。到着した主催者に頼み込み、5分間の演奏機会をつかみ取ったことがある。
トランペットで秀樹さんの兄の優樹さん(45)=同市在住=は「ステージ脇で僕らの演奏を見てくれて、ライブ後に話もできた。『おまえら、ファイブミニッツ(5分間)クレージーバンドだ』と名付けてもらった」とうれしそうに振り返る。
ジェフさんのライブは11月2日午後6時開演。フリーキックの出演時間は30分ほどの予定で、秀樹さんは「ジェフの作った音楽でこうなった奴らがいるんだぜ―と演奏で示したい」と意欲満々。12月に結成25年となるフリーキックのリーダーも務める優樹さんは「当たって砕けろ精神でやってきたら、苫小牧にいても海外のバンドと共演できた。自分たち次第で変えていけることを、地元の若い人たちに伝えたい」と語る。