「消防体制の強化」加える 定住自立圏共生ビジョン懇談会開く 東胆振1市4町

「消防体制の強化」加える 定住自立圏共生ビジョン懇談会開く 東胆振1市4町
次期定住自立圏共生ビジョンについて意見を交わした懇談会

 東胆振1市4町を圏域とする「定住自立圏共生ビジョン」の懇談会が1日、苫小牧市役所で開かれた。2025年度から5カ年の具体的な取り組みなどを示す次期ビジョンの素案について、委員11人と各自治体の職員が意見を交換した。

   次期ビジョンは圏域の将来像として、「東胆振ブランド力の強化と交流人口の拡大」などの既存3本柱にデジタル技術を活用することで、「魅力あるポテンシャルをいかし、安心して暮らし続けられる圏域」を目指す。具体的取り組みでは、26年4月に予定する東胆振消防指令業務の共同運用化に伴い、「消防体制の強化」を新たに加えた。

   委員は観光力の低さに触れて「苫小牧を拠点に、多方面に行けることをアピールしては」「ターゲットを絞るべき」との意見を上げた他、防災の観点から広域的な訓練の実施も提言した。また、エゾシカなどの鳥獣被害の増加を指摘する声もあり、町田雅人・市総合政策部長は「道内全体で考えてもらえるよう、道に要望していく」と述べた。

   同ビジョンは来年4月からの運用開始に向け、今年度中に成案化する予定。事務局の市総合政策部は「1市4町の強みを生かしながら、弱い部分を補っていけたら」と話している。