希少動物に扮(ふん)した演奏家が多彩な楽曲を奏でるコンサート「音楽の絵本~フェアリーテール」が4日、苫小牧市民会館で開かれた。市内外の家族連れら850人が来場し、ピアノ独奏や弦楽四重奏、金管五重奏を堪能した。
苫小牧音楽祭実行委員会主催。弦うさぎによるピアノ独奏「さくら幻想曲」で幕開け。弦楽四重奏ではアメリカ民謡「わらの中の七面鳥」などを奏で、美しい音色を響かせた。
指揮者のオカピをはじめ、インドライオンやマレーバクなど、ズーラシアンブラスのメンバー6人が登場し、ユーモラスな動きで楽器を紹介。オペラやミュージカル、ジャズの曲も楽しませ、会場いっぱいに子どもたちの笑顔が広がった。
0歳児から鑑賞できるコンサートで、家族4人で訪れた伊達市のパート浦添ゆきさん(38)は「子どもが飽きない演出もあって楽しかった」と喜んだ。次男の崇冬ちゃん(4)も、動物が演奏中に寝てしまう演出に「面白かった」と満足そう。苫小牧市日新町の介護士森裕子さん(54)は動物の衣装を身に着けながらのステージに「演奏技術のすごさに驚いた」と感服していた。