糖尿病の予防や早期の発見・治療、偏見の解消を啓発する「世界糖尿病デー」の14日、苫小牧市内で公共施設など7カ所を糖尿病啓発のシンボルカラーである青色で照らす「ブルーライトアップ苫小牧」が行われる。また、16日午後2時から市文化会館で、糖尿病市民公開講座も開催。糖尿病の正しい知識を伝えようと官民挙げて取り組む。
ブルーライトアップは3年目の取り組み。市内の6医療機関が同実行委を組織して行う。今年は新たに市立病院(清水町)も加え、▽緑ケ丘公園展望台(高丘)▽苫小牧信用金庫本店(表町)▽イオンモール苫小牧(柳町)▽ネピアアイスアリーナ(若草町)▽苫小牧西港フェリーターミナル(入船町)▽苫小牧西港・北埠頭(ふとう)キラキラ公園「ポート・オブ・トマコマイ」(同)―で14日午後5時~同9時、青色にライトアップする。
公開講座は市と製薬企業・日本ベーリンガーインゲルハイムが主催。王子総合病院循環器内科・糖尿病内科の三木隆幸副院長が総合司会を務め、岩手医科大学の赤坂憲准教授が「糖尿病とフレイル」をテーマに特別講演。この他、苫小牧病院の湯口善成医師らが糖尿病の合併症や食事療法、運動について講演し、正しい知識や予防、早期治療について伝える。
講演は参加無料で、事前予約も不要。市健康支援課は「糖尿病は子どもでも罹患(りかん)することがあり、予防が大事。適切な治療や生活習慣で、健康寿命を延ばすこともできる」と訴え、「家族で健康について考えるきっかけにし、正しい知識で早期受診や検診につなげてほしい」と期待している。問い合わせは同課 電話0144(32)6410。
世界糖尿病デー(11月14日)
1991年に国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)が制定し、2006年国連総会で採択されて公式に認定された。糖尿病治療に用いられるインスリンを発見したカナダのフレデリック・バンティング博士の誕生日が由来。14日を含む1週間(月~日曜)は全国糖尿病週間で、各地でさまざまな啓発活動が集中的に行われる。