全科目、全国平均下回る 学力テスト 苫小牧の小中結果

全科目、全国平均下回る 学力テスト 苫小牧の小中結果

 苫小牧市教育委員会は、4月に市内の小学6年と中学3年を対象に行った2024年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果をまとめた。平均正答率は小中とも全科目で全国平均を下回った。

   学テは小学校23校1356人、中学校15校1270人を対象に国語と算数(数学)で実施した。

   小6の国語は平均正答率が67%で、全国平均を0・7ポイント下回ったが、全道平均と同じだった。算数は59%で全国を4・4ポイント下回った。小数の割り算などの正答率の低さが目立った。

   中3の国語は56%で、全国平均よりも2・1ポイント低かったが、文脈に合った漢字を書く問題については全国を上回る正答率だった。数学は48%と、全国を4・5ポイント下回った。図形の合同を証明する記述式問題の無回答が46%に上り、論理的に考察する力に課題が見られた。

   学力テストに合わせて学習環境に関する調査も行われ、学校の授業以外の平日、休日の1日当たり学習時間について、小6は1時間以上と回答した割合が全国を上回った。ICT(情報通信技術)機器の使用頻度は同等だったが「ICTの活用で自分の考えや意見を分かりやすく伝えることができていた」と回答した割合は下回った。

   市教委の東峰秀樹参事は「子どもの苦手ポイントを踏まえた授業展開を推進し、プレゼンテーション資料の作成などあらゆる場面で子どもたちがICTを活用できるような授業改善も必要だ」と話す。