秋葉復興相、交代 「政治とカネ」疑惑で―首相方針―不適切発言の杉田政務官も

秋葉賢也復興相

 岸田文雄首相は26日、「政治とカネ」の疑惑を抱える秋葉賢也復興相を27日に交代させる方針を固めた。事実上の更迭で、来年1月召集の通常国会に向け態勢を立て直す狙い。過去の差別的言動が批判されている杉田水脈総務政務官も交代させる方向だ。首相は後任人事の調整を続けた。

   8月の内閣改造以降、閣僚辞任は4人目となる。いずれも野党の追及を受け首相が更迭を迫られる異例の事態だ。26日の講演で首相は、秋葉氏の問題を念頭に「国民の信頼が何よりも基本であることを考えた時に、政府、自民党として姿勢を示すことを考えなければならない」と語った。

 秋葉氏は衆院当選7回で、8月の内閣改造で初入閣した。家賃支払いなどの形で親族に政治資金を還流させた疑惑のほか、秘書が昨年の衆院選で選挙運動の報酬を受け取っていた疑いがあると指摘されている。

   先の臨時国会で首相は秋葉氏を続投させたが、野党は通常国会で徹底追及する方針。首相は2023年度予算案を閣議決定したこのタイミングで政権の火種を一掃する必要があると判断した。

   杉田政務官は、過去に性的少数者(LGBTなど)のカップルを「『生産性』がない」と表現し、性犯罪被害者をツイッター上で中傷する投稿に「いいね」を押すなどの言動が問題視され、野党が批判していた。