東京・豊洲市場(江東区)で5日朝、新春恒例の初競りが行われた。クロマグロの競りでは、青森県大間産に昨年のほぼ倍値となる1匹3604万円が付いた。1匹3億円を超えた2019年の史上最高値には遠く及ばなかったが、3年ぶりの行動制限がない正月で競り場の活気も上向いた。
マグロの競りは、午前5時10分にスタート。毎年、高値が付く大間産の中でも、大きくて鮮度の良かった212キロ物が1番人気で、1キロ当たり17万円と昨年の2・1倍となった。
他産地を含めた国産の天然マグロは、例年より多い200匹近くが上場されたが、数少ない200キロ超えの上級品には人気が集中した。
最高値のマグロは、3年連続で豊洲市場の有力仲卸業者「やま幸」が落札。同社の山口幸隆社長は「鮮度感や脂の乗り具合などがナンバーワンだった。良いスタートができた」と話す。都内のすし店などに運ばれ、午後には店頭で提供される予定。