Xマスで祈り、プーチン氏聖堂に―ロシア ウクライナ大統領「団結」強調

Xマスで祈り、プーチン氏聖堂に―ロシア
ウクライナ大統領「団結」強調

 ウクライナ侵攻を続けるロシアが「停戦」の理由とした東方正教のクリスマス(7日)の祈とうが6日夜、両国で始まった。「信徒が前夜と当日の祈とうに参加できるように」と停戦を提案したロシア正教会のキリル総主教は、モスクワの救世主キリスト大聖堂で儀式を執り行った。ロシア通信によると、プーチン大統領はクレムリンの生神女福音大聖堂に足を運んだ。

   一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は6日夜、自国民に向けて祝福の動画メッセージを公表。「われわれは全員でウクライナの大家族だ。勝利を信じて団結している」と強調した。

 ロシアが一方的に「併合」したウクライナ東部ドネツク州では、プーチン氏の側近であるキリエンコ大統領府第1副長官がマケエフカの教会を訪問。同行した親ロシア派幹部のプシリン氏によると、同地で昨年月日深夜、ウクライナ軍の砲撃で死亡したロシア軍兵士を追悼した。

 今回の唐突な停戦を巡っては、プーチン氏がドネツク州を初訪問するためではないかという臆測が拡大。ペスコフ大統領報道官が「何も知らない」と説明し、どこの教会でクリスマスを迎えるか事前に明らかにしなかった経緯がある。

 カトリック総本山のバチカン(ローマ教皇庁)は昨年4月、復活祭(イースター)に合わせた停戦を呼び掛けたが、ロシアは黙殺した。当時、プーチン氏は救世主キリスト大聖堂で祈とうに参加している。