物価高、個人の94%が実感 14年ぶり、最高に迫る―日銀調査

物価高、個人の94%が実感
14年ぶり、最高に迫る―日銀調査

 日銀は11日、昨年12月の「生活意識に関するアンケート調査」結果を発表した。1年前と比べ物価が「かなり上がった」「少し上がった」と回答した個人の割合は合計94・3%(前回9月調査は91・8%)に上昇し、過去最高だったリーマン・ショック当時の2008年9月調査の94・6%に迫る約14年ぶり2番目の高さとなった。

   原材料高と円安に伴う輸入物価の上昇で、食品など生活必需品の値上げラッシュが続き、家計の負担感が強まっている様子が浮き彫りとなった。

 調査は全国の20歳以上の個人を対象に3カ月ごとに実施。今回は昨年11月4日から12月1日まで行い、2108人から回答を得た。

 物価が「かなり上がった」との回答割合は52・7%(同46・4%)と半数を超えた。「少し上がった」は41・6%(同45・4%)だった。

   暮らし向きについて、1年前と比べ「ゆとりがなくなってきた」は53・0%(同50・7%)に上昇。ゆとりがなくなってきた理由を複数回答で尋ねたところ、「物価が上がったから」が88・4%(同84・5%)と、過去最高を記録した。

 ゆとりが「出てきた」との回答割合から「なくなってきた」割合を引いた「暮らし向きDI(指数)」はマイナス49・3(同マイナス46・7)と、5回連続で悪化した。

   支出が1年前と比べ「増えた」は52・7%(同48・5%)。その理由(複数回答)では「生活関連の物やサービスの値段が上がったから」が86・1%(前回調査82・8%)に上り、過去最高となった。