アルツハイマー薬、日本でも承認申請 エーザイの「レカネマブ」

アルツハイマー薬、日本でも承認申請
エーザイの「レカネマブ」

 エーザイは16日、米医薬品大手バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、厚生労働省に製造販売の承認を申請したと発表した。米国、欧州に続き日本が3例目で、中国でも申請手続きを進めている。病気の進行そのものを遅らせる薬が承認されれば国内初となる。

 審査期間短縮のため、エーザイは事前評価制度を活用している。「日本でも一日も早い承認を目指す」(PR部)としており、2023年中に承認を得たい考え。国内での販売は承認取得後に国により薬価が算定されてからになる。米国では迅速承認を取得しており、「レケンビ」の商品名で月内に発売する。

   レカネマブは、早期のアルツハイマー型認知症患者を対象とする新薬。脳内に蓄積し病気の原因になるとみられるタンパク質「アミロイドβ(ベータ)」を除去し、症状の進行を抑制する効果が期待されている。臨床試験(治験)では、薬を投与しない患者と比べ、症状の悪化を27%抑制する効果が確認された。