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苫小牧で市民勉強会でオオジシギの特徴学ぶ 豪研究チームと意見交換

2016/7/19配信

 日本野鳥の会(東京)は18日、勇払原野周辺に生息する準絶滅危惧種「オオジシギ」について学ぶ市民勉強会をウトナイ湖野生鳥獣保護センター(苫小牧市植苗)で開いた。同会職員や大学教授が生息状況などを解説したほか、7月からオーストラリアの研究チームと合同で開始した保護調査プロジェクトについて紹介。市民約60人が、移動経路など詳しい生態解明が期待されるオオジシギについて、知識を深めた。

 オオジシギは、体長30センチ、体重170グラムほどでハトよりも一回り小さい渡り鳥。北海道を主な繁殖地とし、秋以降は南半球のオーストラリアへ渡り、越冬する。

 勉強会では、5人の専門家が講師を務めた。同会の浦達也研究員は「ザザザザザー」と大きな音を立てて急降下するディスプレイフライトなど、オオジシギの特徴を解説。繁殖や渡りの時期、成鳥と幼鳥の違いなども伝えた。

 7月に始動した保護調査プロジェクトでは、捕獲したオオジシギに衛星追跡用送信機などを装着し、渡りの経路や生息場所などの解明を目指す。日本野鳥の会保全プロジェクト室の田尻浩伸室長は、うまくいけば「館内のオオジシギの展示も変わるかもしれない」と研究の意義を強調した。

 フェデレーション大学(オーストラリア)のベギータ・ハンセン博士は、同国内で湿地が土地開発によって減少している実態などを報告。「このままでは中継地としての役割を失うかもしれない」と危機感を示し、生息環境を守るために「地域住民との連携や環境教育の充実も重要」と力説した。

 勉強会に参加した市内桜木町の60代女性は「オオジシギはかわいらしくて、とても魅力的な鳥。生態が解明されるのが楽しみ」と目を輝かせていた。

 勉強会後は、日本野鳥の会とオーストラリア研究チーム合同の意見交換会も行われ、オオジシギの生息環境を守るための環境保護策などについて議論。両国間での植生や生息場所の違いなどについて情報を共有し
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