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CO2を海底に貯留 16年度から北海道苫小牧沖でCCS実証実験

2014/12/17配信

 経済産業省が2016年度に北海道苫小牧沖でスタートする二酸化炭素(CO2)を回収、地下貯留する技術「CCS」の実証実験関連施設の工事が苫小牧市真砂町の基地内で着々と進んでいる。16日、実験をバックアップする地元組織・苫小牧CCS促進協議会(会長・岩倉博文苫小牧市長)に、CO2を海底下に送り込む井戸「圧入井(あつにゅうせい)」の掘削現場が公開された。

 経産省から施設整備を請け負う日本CCS調査(東京)によると、井戸は2本でまず海底下2400~3000メートルの「滝ノ上層」、次に1100~1200メートルの「萌別層」に向けた傾斜井を掘る。掘削する長さはそれぞれ5800メートル、3500メートルに上る。

 基地内に、圧入井を掘る装置を設置。10月下旬から24時間体制で、滝ノ上層に向けた井戸を掘削している。

 高さ60メートルの掘削装置は石油資源開発が苫小牧市植苗で天然ガス採掘に使っていた国内最大級の設備。先端にビット(削岩歯)を付けた鉄管を、水を噴射させながら強力なモーターで回転させて掘り進めている。掘りくずは水の圧力で、地上まで送り出している。

 この作業を委託されている石油資源開発によると、掘削日数は124日間で、16日に59日目を迎えた。目標5800メートルに対し現時点で4000メートル地点に達し、来年2月中旬に掘り終わる見通し。その後、3~6月にかけて2本目を掘る。

 16日は、協議会メンバーの地元企業関係者ら約20人がバスの中から現場を見学。地下に封じ込めたCO2が漏れ出す危険性について、担当者は「貯留層上部を覆う遮へい層が、CO2が漏れ出さないようふたの役割を果たしている」と説明していた。

 傾斜した長い井戸にパイプを通す方法に関する質問には「鉄道レールをイメージしてほしい。実際は30メートルで3度ぐらいしか曲がらない」と答えていた。

 敷地内では、隣接する出光興産北海道製油所からパイプラインで実験用に提供を受ける排ガスをCO2とそれ以外に分ける分離、回収基地も整備中。このほど基礎工事が完了し、管理棟の外観もお目見えした。完成後はそこから苫小牧沖合に延びる圧入井を経て、CO2を萌別層と滝ノ上層の2カ所に送り込んで貯蔵する。

 各施設は15年度内に完成させ、16年度から18年度までの3年間で30万トン以上を封じ込める計画。関連施設の工事の進捗(しんちょく)はほぼ計画通りだ。

 このほか、日本CCS調査は既存の観測用井戸で地中温度、などの調査を来年2月1日から始めていることにしている。

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