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自民2議席、高橋氏がトップ当選 勝部氏、岩本氏も-参院選道選挙区

2019/7/22配信

 新人9人が出馬した参院選道選挙区(改選数3)は21日、投開票され、前知事の高橋はるみ氏(65)=自民・新=が知名度の高さを生かして82万8000票余りを獲得してトップ当選を果たした。前道議の勝部賢志氏(59)=立憲民主・新=も支持母体の連合北海道の基礎票を固めて約52万3000票を得票して、2位で初当選。3議席目には前道議の岩本剛人氏(54)=自民・新=が約45万4000票を獲得して滑り込んだ。前回(2016年)は野党が2議席を獲得した激戦区で、今回は逆に自民が2議席を奪還した。

 高橋氏は4期16年務めた知事の実績を前面に打ち出し、選挙戦を展開。自民支持者や推薦を受ける公明票を手堅くまとめたほか、無党派層からも多くの支持を得て、82万票を超える得票で圧勝した。

 勝部氏は安倍政権を批判し、憲法9条改正反対や年金問題などを訴えて選挙戦を展開。連合の旧総評系労組の基礎票を固めたほか、無党派層の政権批判票も取り込み、危なげなく議席を奪取した。

 自民が高橋氏から組織票を大幅に寄せた岩本氏は、保守票を着実に取り込んだほか、推薦を受ける公明支持者にも浸透。前衆院議員の畠山和也氏(47)=共産・新=との3位争いを大差で制し、初陣を飾った。

 野党共闘で臨んだ畠山氏は、共産支持者以外の広がりを欠き、約26万5000票の得票にとどまり、岩本氏に18万票以上の差をつけられて埋没。

 連合北海道の旧同盟系労組の支援を受けた原谷那美氏(35)=国民民主・新=は知名度不足を最後まで解消できず、約22万7000票の得票で落選した。

 諸派から出馬した4人は、山本貴平氏(44)=NHKから国民を守る党・新=が6万票を上回ったが、中村治氏(66)=安楽死制度を考える会・新=、森山佳則氏(52)=幸福実現党・新=、岩瀬清次氏(66)=労働者党・新=の3人は、いずれも3万票に届かなかった。

年金制度など充実を 一人ひとりに感謝-高橋はるみ氏

 午後8時に始まったテレビニュースの選挙特番で、真っ先に当選確実が報道された高橋氏。札幌市中央区の選挙事務所が歓喜に包まれる中、花束を手に笑顔を見せて「道民一人ひとりに心から感謝したい」と語り、「国政の場で全国民が関心を持つ課題に取り組み、北海道のあすのためにも働きたい」と力強く誓った。

 選挙戦では、自民党道連が「2議席奪取」を目標にもう一人の公認候補・岩本剛人氏に応援を集中したことで、高橋陣営は「孤軍奮闘」の状態だった。しかし、道政史上最長の4期16年という知事の実績と抜群の知名度の高さで無党派層にも浸透。他候補を圧倒する戦いを進め、遊説でも知事時代に各地域の課題解決や魅力発信に努めてきた経験を語り、「北海道愛」を有権者に示してきた。

 新たなステージとなる国政への思いはどうか―。報道陣の問いに「人生100年時代。持続可能な社会に向け、年金制度の充実などを進めたい」と強調。また、昨年9月の胆振東部地震の教訓から「脆弱(ぜいじゃく)性を感じたエネルギー基盤の充実強化に取り組みたい」と決意を込めた。

社会保障の不安解消 初当選に歓喜-勝部賢志氏

 午後8時すぎに当選確実の情報がテレビからもたらされると、支援者が集まった札幌市内の選挙事務所内は歓声と拍手に包まれた。姿を見せた勝部氏は関係者と握手を交わして初当選の喜びを分かち合い、2人の娘からも花束で祝福された。

 選対本部長の佐々木隆博立憲民主党道連代表は「道議会での経験もあり、即戦力として国会で頑張っていただけると確信している」と期待。横路孝弘後援会長の音頭で万歳を三唱した。

 勝部氏は「一貫して生活の不安を取り除くことを訴え、皆さんからご支援を頂けた」と勝因を分析。雇用環境の改善や社会保障の不安を解消し、子供を安心して育てられる社会の構築など自身が掲げる政策を改めて強調。「安心できる社会保障にはしっかりとした地域の経済が必要。個人の消費を伸ばし、暮らしを支える」と力説した。

 さらに少子高齢化や人口減少など本道が抱える問題を国政に届ける決意を述べ、「日本の政治状況には乗り越えるべき課題がある。頂いた役割をしっかり進めたい。全力で頑張ります」と、遊説で日焼けした顔を引き締めた。

ブランド化を推進 北海道のため全力-岩本剛人氏

 午後8時の投票締め切りからわずか数十秒で岩本氏の当確報道が出ると、札幌市内の選挙事務所内の支援者から「やったー」と大きな歓声と割れんばかりの拍手が湧き上がった。

 祖父と伯父が参院議員、父は道議会議長を務めた政治家一家に生まれ、自身も道議を5期20年務めたが、初めての国政選挙では知名度不足が課題に。自公連携の下で道内全域を舞台に総力戦で臨んだ今夏の選挙戦。岩本氏は「17日間、本当に厳しい選挙戦だった」と振り返り、「皆さんと共に当選を勝ち取った。生まれ育った北海道のために全力を尽くす」と何度も長身の体をかがめながら、感謝の思いを全身で伝えた。

 同じ自民党新人で前道知事の高橋はるみ氏と道選挙区で2議席を獲得。道政の舞台で道議時代から一緒に仕事をしてきたことをアピールし「連携しながら参院議員の責務を全うする」と覚悟を示した。人口減が進む北海道の活性化に向け、食と観光のブランド化を押し進める政策を掲げ、盟友の鈴木直道知事と喜びを分かち合った岩本氏。「道や各市町村の要望に耳を傾け、国政に反映させる」と語った。

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