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北海道胆振東部地震

停電と断水続く、安平・むかわ 不便強いられる2町民

2018/9/8配信

 胆振東部地震の震源地・厚真町に隣接するむかわ町では7日も停電が続き、安平町ではほぼ全域で停電、断水していた。道路や住宅の損壊も激しく、町民の生活に大きな影響が出ている。各町の避難所では避難者が不便な生活を強いられているが、ボランティアや町職員が被災者支援を懸命に行っている。

 安平町では8日午前8時半現在で、町内8カ所の避難所に約630人が避難している。町の備蓄食料は残り1日分で、支援を待っている。早来地区の避難所になっている早来小学校には、7日午後4時時点で近隣住民約40人が避難していた。避難所を運営する町職員によると、昼間は自宅に帰り夜間は避難所に戻る人が多く、6日夜には約200人が宿泊。7日夜以降も同程度の人数で推移するとみている。

 避難所では、ペットボトルの水やおにぎり、パンなどを配布。毛布を貸し出していた。避難所で子供2人と過ごしていた30代の女性は「地震直後に来たが、ここは知り合いもいるので心強い。携帯がつながりにくいのが困る」。

 早来小避難所前の給水車には、10人ほどの町民がプラスチック製タンクなど容器を持って並んでいた。家族3人で水をくんでいた町内の主婦(34)は「飲み水はなんとかなるが、トイレを流す水に困っている」と話した。

 コンビニエンスストア、ハマナスクラブ早来店(早来大町)ではおにぎり、パンなど食料品が品薄。男性経営者は「入荷はあるが30分ほどで売り切れてしまう」と述べた。町内のガソリンスタンドでは、給油を待つ車の長い行列ができている。

■   ■

 むかわ町では7日、町内全域で停電が続いていた。町役場と道の駅むかわ四季の館は自家発電で電力を確保。水道は水圧が弱いものの出ている。町内の避難所は8日午前、鵡川地区に8カ所、穂別地区に5カ所あり、合計585人が避難している。

 避難所となっている四季の館内には、7日午後5時時点で約270人の町民が避難。毛布にくるまって横になったり、テレビのニュースで地震の状況を確認したりしていた。避難所には、携帯電話の充電コーナーも設けられ、多くの町民が利用していた。ボランティアがカレーライスの炊き出しを行い、避難者に振る舞う場面も見られた。

 避難所にいた町内の男性(78)は「食事のサービスはありがたい。一日も早く普段の生活に戻りたい」と語った。

 むかわ町内の道路の複数箇所で、地震の影響とみられるひび割れや隆起が起きており、運転には注意が必要。足回りが破損し、道路上に放置されている軽自動車もあった。建物倒壊は5件確認。1階部分が完全に崩壊した2階建て住宅などもあるなど、各所に大きな爪痕を残していた。

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