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千歳・恵庭

「新千歳の深夜早朝30枠」千歳市地域協で住民合意

2015/8/22配信

 新千歳空港の深夜早朝時間帯(午後10時~翌午前7時)の発着枠拡大で、道と千歳市、同市の航路下住民代表は22日午前、ANAクラウンプラザホテル千歳(千歳市北栄)で千歳市地域協議会を開催し、1日6便に制限している現行の発着枠を30便に拡大することで合意した。道は騒音対策として住宅防音工事を実施するほか、地域振興策として新たに総額26億円の基金を設置する。早ければ今秋にも発着枠が拡大される見通しだ。

 千歳、苫小牧両市の航路下住民と道、両市との間で続いた発着枠拡大をめぐる協議はようやく決着した。道と苫小牧市側は3月に合意に達したため、千歳市側が受け入れるかどうか注目されていた。

 道と千歳市、同市の航路下住民は▽深夜早朝時間帯の発着枠を1日当たり最大6回から最大30回に改める▽午前0時~6時の発着便数は6便に限り、24便は午後10時~午前0時と午前6時~7時の時間帯とする▽道、千歳市は離着陸回数の変更に伴う対策を実施する―ことで合意。地域協議会終了後の調印式で、高橋はるみ知事と山口幸太郎市長、町内会代表者が覚書に署名した。

 道は騒音対策として、約3300戸を対象に防衛省に準拠した住宅防音工事を実施する。住宅や町内会館が対象で、騒音レベルなどで工事の種類が異なる。防音工事の補完として、寝室には遮音性能に優れた内窓を取り付けるほか、冷房装置も設置して夏場の安眠を確保する。

 また地域振興策として公益財団法人新千歳空港周辺環境整備財団で、来年度から10年間にわたり総額26億円の基金を積み立てる。基金の使途は防音機能の維持・拡充や地域活性化に役立つ施設整備などで、町内会と市が協議した上で地域協議会で決める。

 新千歳に新規就航を希望する航空会社の増加や道内経済活性化を背景に、道は2009年、深夜早朝時間帯の発着枠を拡大する方向で航路下住民と協議を開始。千歳市側には13年12月、発着枠を30便に拡大する案を示していた。

 千歳市側は発着枠拡大に一定の理解を示す一方、騒音対策の徹底を要望。道は住宅防音工事を拡充したり、午前0時~6時の発着便数を6便に抑える修正案を用意したりして理解を求めていた。道は今後、国土交通省に発着枠拡大を求める方針だ。
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