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千歳・恵庭

紅白歌合戦出場・鈴木愛奈さんの「ひのき舞台」楽しみ 千歳の民謡指導者・鷹島さん歓喜

2018/12/31配信

 第69回NHK紅白歌合戦に初出演する千歳市出身の声優、鈴木愛奈さん(23)を市内在住の鷹島房子さん(81)は、ひときわ強い思いをもって応援する。かつて民謡の指導者として鈴木さんに教えを授け、数々の大会で活躍した才能の基礎を育んだ。民謡の歌唱が現在の芸能活動に結び付いていると信じるが、「紅白出場はびっくり」とまな弟子の快挙に目を細める。国民的なひのき舞台登場を楽しみにしている。

 鈴木さんは、テレビアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場するキャラクターの声を演じる、女性声優9人によるグループ「Aqours(アクア)」のメンバー。グループとして紅白歌合戦の企画枠に出場する。

 小学1年生のときから、鷹島さんが立ち上げた団体「翔声会」に妹と所属し、歌声を磨いてきた。鷹島さんは「愛ちゃんは慎重派でママの影に隠れているような感じだった」と回顧する。

 さまざまな民謡の大会では姉妹そろって優勝、準優勝を果たした。札幌市出身で、現在演歌歌手として活動する杜このみさん(29)とも同じ大会に出て喉を競い合った。「鈴木姉妹の活躍は有名だった。それでいておごる気持ちは一切なかった」と話す。

 民謡は、地声で歌う中で、声の強弱や哀愁を感じるような表現力がないと賞は取れない。「生まれつきの特別な才能、素養があると分かったから、この子たちが民謡が嫌いだというまで付き合おうと思った」と振り返る。

 鷹島さんは、民謡の歌唱技術のほかにも、声を出す下地になるよう呼ばれたら大きな声で返事をする、感謝や謝罪の言葉をきちんと伝えることの大切さも教えた。

 地道な練習を続けても、全てが順風満帆だったわけではない。「優勝できなくて泣いたこともあるし、優勝して大泣きしたこともあった。それだけ緊張するし優しい子だった」と懐かしむ。大会優勝時など、何か良いことがあった日には、鈴木さんの父で食堂を経営する俊寿さん(〓)が料理の腕を振るった焼きそばパーティーを何十回と開催し、みんなで喜びを共有したこともいい思い出だ。

 高校生まで民謡を続けた鈴木さんは、2013年に出場した第七回全日本アニソングランプリ札幌予選大会優勝、全国決勝大会ベスト3入りを果たし、夢への一歩を大きく歩み出した。鈴木さんがそれまでに流したうれし涙、悔し涙が晴れの日を迎える今、鮮やかな虹に変わった。

 鷹島さんも、久しぶりに「まな弟子」の姿をテレビで見られることを心待ちにする。「愛ちゃん変身したね。まだ痩せているけれど、あまりスタイルを気にしないでしっかり食べて」と親心を見せる。「きっと大変なことも多いでしょう。頑張れ頑張れ、ファイト」と千歳から声援を送る。鈴木さんが所属する「アクア」は紅白歌合戦の前半16番目に登場する。

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