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千歳・恵庭

市民活動先導の功労 大古瀬千代さん逝去-悼む声広がる

2017/10/17配信

 千歳市女性団体協議会会長の大古瀬千代さんが13日、肺がんのため亡くなった。78歳だった。千歳市議会議員を3期12年務めたほか、亡くなるまで多くの公職に就き、強いリーダーシップと人情味あふれる人柄で市民活動を先導した。市内の関係者に逝去を惜しむ声が広がっている。

 環境やリサイクル問題に関心が高かった大古瀬さん。2006年には市民からペットボトルキャップを回収し、回収業者への売却益を千歳市社会福祉協議会に寄付する「愛キャップ市民回収運動」を開始。自身は実行委員長として活動の中心に立った。千歳市生活学校の運営委員長として、紙パック回収運動やごみの分別調査にも取り組んだ。

 「千歳の環境を良くするという信念があった」と話すのは同学校の杉浦玲子副運営委員長。「裏表のない人で厳しさの中に優しさがあった。優しいからみんながついていった」と振り返る。

 千歳市女性協では会長として中心的に運営に携わり、全体をまとめ上げた。「正義を貫きたい性格。女性の地位向上に意欲があった」と話す松本千惠子副会長は「あまりに大きな存在で、亡くなるのは早過ぎた」と肩を落とした。

 京都市出身。洛北高校を卒業後、会計事務所に勤務。1962年に夫進さんと結婚し一男一女に恵まれた。転勤に伴い71年に千歳に転居。周囲に推され、93年の千歳市議選に無所属で出馬し当選した。女性市議初の議会運営委員会委員長などを歴任し、引退後も市の審議会などに委員として参加。多くの表彰を受けたが、特に2013年に受けた千歳市の自治功労表彰は「地域の役に立てた」と大いに喜んだ。

 常に市民の側に立ち、会議などの場では自身が間違いと思うことに対してはっきりと指摘した。明るく人情に厚い性格で地域と人を愛し、肩書や役職に関係なく人と接した。弥生町内会の会長も務めた。進さんは「市民活動が趣味。町内会など身近なことを大事にしていた」と亡き妻の様子を振り返った。

 親族によると、亡くなる1週ほど前から「私の人生は人に恵まれて満足。すべてに感謝している」と話していたという。

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