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東胆振で続く長雨や日照不足 農作物への影響広がる

2018/7/5配信

 道内で6月以降、長雨や日照不足の天候不順が続き、東胆振の農業への影響が広がっている。6月の総降水量は苫小牧市や近郊の町でも平年の2倍以上。露地栽培の野菜をはじめ農作物全般で生育に遅れが出ており、とまこまい広域農協は「この天候が続けば、収穫量が大幅に減って凶作になってしまう」と危機感を募らせる。

 室蘭地方気象台によると、気圧の谷や前線の影響で6月は各地で雨や曇りの日が多く、月間の降水量は苫小牧市で245・5ミリと平年の2・6倍に。同月の観測史上で3番目の多さとなった。日照も不足し、1日の日照時間がゼロの日は12日間に上った。白老町は277ミリ(同135・3ミリ)、むかわは町では196・5ミリ(同73・4ミリ)といずれも平年の2倍以上。今月に入ってからも連日雨が続き、苫小牧市の5日正午までの降水量は120・5ミリと、既に7月の月間降水量の平年値の7割に達し、日照時間ゼロの日も続いている。

 こうした天候不順は東胆振の農業に影響を及ぼし、農家から悲鳴が上がっている。安平町で畑作を営む鈴木悟さん(45)は「この時期にこれほど雨が続くのは経験がない。農作物への影響が大き過ぎる」とため息をつく。60ヘクタールの広い畑でビートや豆など5種類の作物を育てているが、「豆類はいつものだと20センチ以上成長しているが、今年は15センチ止まり。平年より10日ほど生育が遅い」と言う。

 長雨で畑がぬかるみ、「トラクターが入れず、農薬も散布が出来ない状況だ」。傾斜地で栽培しているスイートコーンの一部は大雨で流される被害に遭ったという。

 苫小牧市植苗でカボチャなど野菜や花を栽培している大槻昌一さん(78)も生育遅れに表情を曇らせ、「9月の出荷までに例年通りに育ってくれるかどうか」と気をもむ。お盆の墓参り用のキクも日照不足で生育が悪く、農薬を散布しても「すぐに雨が降って流されてしまう」と困惑する。

 米所の厚真町の稲作農家石橋公昭さん(55)は「日照不足で稲の抵抗力が低下している」と言い、「長雨で湿度が高いと病気が発生しやすい」と警戒する。これからの季節は穂が育つ大事な時期に入るため、「生育に深刻な被害が出なければいいのだが」と心配する。

 同町でハスカップ観光農園を営む土居元さん(41)は、雨の影響で今月3日から5日を急きょ休園に。「晴れてくれないと観光客が来なく、経営に大きく響く」と話す。販売用のハスカップを収穫する際、カビの発生を防ぐため、ティッシュペーパーで一粒ずつ水気を拭き取らなければならないなど「収穫にも手間がかかり神経を使う」と嘆く。

 とまこまい広域農協は「農作物全般の成長が例年より遅れており、この天候が続けば、作物の根腐れや病気も蔓延してしまうかもしれない」と懸念。胆振総合振興局農務課は「西胆振より東胆振の方で生育遅れが目立つ。農協と連携しながら生産者に対策の情報を提供し、対応していきたい」としている。

 気象台によると、胆振日高地方の向こう1週間(6~12日)の天気は、気圧の谷や湿った空気の影響で雨や曇りが続く見込み。気温は期間中の前半、平年よりかなり低い所が多いという。

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