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別々川放牧場、2019年度末までに廃止へ 利用ニーズの減少背景

2018/6/6配信

 苫小牧市は、市内や近郊の畜産農家から乳牛や肉牛を一定期間預かる市有放牧場2カ所のうち、別々川放牧場(樽前469)を2019年度末までに廃止する方針だ。畜産を取り巻く厳しい環境で農家戸数が減り、農業振興を目的とした放牧場の利用ニーズも減少傾向に。このため市は、樽前放牧場(樽前421)1カ所のみとし、維持管理費のスリム化を図る。

 別々川放牧場(93・4ヘクタール)は、廃止した旧錦岡放牧場の代替え地として、市が1992年度に2億円で民間から用地を取得。国や道の補助金を活用し3億1500万円を投じて整備し、97年度に供用開始した。

 市は別々川放牧場と、50年度開設の樽前放牧場(94・3ヘクタール)の2施設体制で春から秋にかけ、市内や近郊の農家の乳牛、肉牛、馬を有料で受け入れて営農支援に取り組んできた。しかし、農家戸数の減少などで利用ニーズは低迷。過去10年間の利用状況を見ると、2009年度に2施設を合わせて17戸・314頭の利用があったが、台風被害で別々川放牧場を休止し、樽前放牧場のみとなった15年度は5戸・117頭、17年度は4戸・74頭と減り続けている。

 別々川放牧場に限って見ると、09年度に3戸・107頭を数えたものの、休止前の14年度まで1戸の利用のみとなっていた。

 今年度は市内2戸、白老町2戸、安平町1戸の計5戸から乳牛9頭、肉牛85頭の計94頭を樽前放牧場に順次受け入れている。

 放牧場の運営は、管理人の給与や肥料、草地整備費などの維持管理コストがかかり、樽前放牧場では年間900万円程度支出している。一方、利用戸数の減少で、近年の利用料収入は年間100万円台程度。市農業水産課は利用戸数の減少について「厳しい営農環境によって畜産農家が減っていることや、市外利用者の料金を2倍に設定しているため、市外からの利用が減ったことも理由」と話す。

 こうした中で市は、行政改革の一環で別々川放牧場の在り方について検討。市有放牧場運営協議会役員会での協議も踏まえ、19年度末までに廃止する方針を固めた。

 廃止に向けて市は今後、放牧場跡地の売却先を探し、公募も考えている。同課は「1施設を廃止して効率的な運営を図り、維持管理費を減らした分、新たな畜産振興策の予算を拡充できれば」と言う。

 公共牧場は畜産農家の労働負担軽減などを目的に牛や馬を一時的に預かり、放牧して育てる施設。自治体、農協などによる直営や委託で運営され、全国に約700カ所ある。道によると、17年7月現在で道内に236カ所(休止含む)あり、10年前の07年より29カ所減った。胆振管内では8市町が所有する13カ所と農協所有の1カ所がある。

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