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穂別博物館収蔵首長竜の化石 ポリコティルス類と判明-国内3例目の発見

2018/3/24配信

 留萌管内小平町で1986年7月に見つかり、むかわ町立穂別博物館が収蔵する首長竜の化石が、国内で3例目の発見となる首の短い首長竜「ポリコティルス類」と判明したと24日、調査に当たった東京学芸大学の研究者が発表した。約9100万年前の白亜紀チューロニアン期に生息していた海洋生物で、同町穂別町民センターで報道関係者への説明に臨んだ同大の佐藤たまき准教授は「古代生物の生態の手掛かりをつかめる貴重な化石だ」と述べた。

 32年前、この化石が見つかったのは小平町達布地区の小平蘂(オビラシベ)川の流域で、現在は小平ダムの建設で水没している地域という。首の付け根部分にある椎骨=縦20センチ、横15センチ=、鎖骨と間鎖骨が癒着した骨=同=、肋骨(ろっこつ)、肩甲骨など15点の化石を含んだ岩石を千歳化石会の故千代川謙一氏が発見し、穂別博物館に寄贈。岩石から化石を取り出し、首長竜の骨として展示していた。2010年に首長竜に詳しい佐藤准教授がこの化石の重要性に気が付き、岡山理科大などの研究者や同博物館の学芸員も協力し調査を進めてきた。

 ポリコティルス類は、首が短い首長竜として知られ、主に北米の白亜紀後期の海の地層から見つかることが多い。しかし、同博物館が所蔵している化石以外で、国内で発見された事例は、小平町と三笠市での2例のみという。

 佐藤准教授によると、今回3例目の発見とした同博物館所蔵の化石は「骨組織の研究から、十分に成長した大人の個体であることが分かった」とし、全長は2~3メートルと推定。穂別地区で発掘された首長竜「ホベツアラキリュウ」(エラスモサウルス類)は全長約8メートルと推定されているが、それと比べると、ポリコティルス類の体格は小さい。

 肩回りの化石から見つかった、人間にはない間鎖骨と鎖骨の癒着化石については「国内初の発見。学術的に極めて重要な資料」と言う。また、骨の構造はイルカやクジラと同じくスポンジのような状態と分かり、「高度に遊泳に適していたことも明らかになった」とした。

 白亜紀(1億4500万年前―6600万年前)の後期(セノマニアン期・チューロニアン期)には世界的に生物相の大きな変化が起こり、アンモナイトなど古代海洋生物の一部が絶滅した。しかし、同博物館収蔵の化石はチューロニアン期のものであるため、海洋生物の絶滅期でも生き延びていたことも突き止めた。

 佐藤准教授は「過去の生物の生態をつかむためにも骨組織の研究が重要だ。今回の化石の骨組織調査でさまざまなことが分かり、こうした研究が日本でも進んでいけば」と話した。

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