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経営移管問題に揺れる苫駒大 学長の退任意向、教職員に衝撃-曹洞宗が白紙撤回要求

2017/3/13配信

 2018年4月に学校法人京都育英館(京都、松尾英孝理事長)へ経営移管される苫小牧駒沢大学(佐久間賢祐学長)。学校法人駒沢大学(東京、須川法昭理事長)が1月下旬に決定、公表した移管決定に苫駒大が大きく揺れている。歴史的に駒大と深いつながりを持つ宗教法人曹洞宗(東京)は、事前の相談なく決めたことに強く反発し、移管の白紙撤回を要求。苫駒大の佐久間学長は、移管時期まで1年を残し、3月末で退任する意向を示すなど波紋が広がっている。

 ■宗議会が撤回決議

 2月20~24日に東京都内のホテルで開かれた宗教法人曹洞宗の宗議会第127回通常議会。宗議会は、北海道を含む全国各地の曹洞宗寺院の僧侶72人の議員で構成する最高議決機関で、議会では、苫駒大の経営移管の白紙撤回を駒大に求める議案が賛成多数で決議された。

 さらに、曹洞宗側の推薦で務める駒大理事や監事に退任を求める勧告決議も採択された。宗議会の議決内容の文書は2月28日付で駒大側へ送付。苫駒大の開設に向けて土地の無償貸与や譲渡、約50億円の資金提供などを行った苫小牧市にも文書で伝えた。

 宗議会のこうした決議の動きは、駒大理事会による1月下旬の移管決定に対する強い反発が背景にある。

 駒大は、曹洞宗が禅の実践と仏教の研究のために1592年(文禄元年)に設置した「学林」が起源。明治時代に「曹洞宗大学」、大正時代に「駒沢大学」と名を変えながらも曹洞宗の教えを教育の柱とする深い関係にあるにもかかわらず、事前の相談もなく移管を決めたことに、宗議会の議員からも批判の声が相次いだという。曹洞宗事務局・宗務庁の関係者は「移管に対する納得のいく説明はもらえていない」と憤る。

 宗議会の決議に関する本紙の取材に、駒大側はコメントを避け、苫小牧市も「あくまでも2者間の話であり、市が関与するものではない」との立場。母体とも言える曹洞宗側から突き付けられた白紙撤回の要求に揺れる駒大、苫駒大。共にどう対応するか、関係者は注視している。

 ■広がる波紋

 移管問題の波紋は広がるばかりだ。今月9日に開かれた苫駒大の教授会で、佐久間学長が駒大に退任届を提出し、3月31日付で退任する意向を伝えた。今月末に開かれる駒大理事会で承認されれば、退任が正式に決定する。

 佐久間学長は1998年の開学当時から苫駒大で教育指導に当たり、2015年に学長に就任した後も大学再生へ熱心に取り組んできた。それだけに教職員の間に衝撃が走った。

 移管時期まで1年を残して退任する意向に、同大の内部関係者からは「17年度末までは責任を持って学長を続けてほしい」といった声や、「移管問題で苦しい立場だったのでは」と心境をおもんぱかる声も上がる。

 また、今回の移管問題に絡み、「告発的な文書も一部教職員に出回っている」と明かす別の関係者も。混迷が続く状況に嫌気を差したというある教職員は、「学生に質の高い教育をどう提供していくか、それを最も大事にしてほしい」と語気を強めた。

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