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野生鳥獣の被害急増 最高の2000万円超-白老

2019/7/8配信

 白老町でエゾシカやアライグマなど野生鳥獣による1次産業被害が近年、急増している。町によると、2018年度の被害額は農業と水産業を合わせて前年度の1・5倍の2275万円に上り、過去最高に達した。露地栽培の作物が食害に遭うケースが多く、作付面積の拡大や生息数の増加が背景にあるとみられる。町は捕獲や侵入防護柵の普及推進を図り、被害の防止につなげる考えだ。

 18年度の動物別の被害額は農業でエゾシカ1620万8000円、ヒグマ258万1000円、アライグマ162万円、カラス4万8000円、漁業でオットセイ229万3000円。被害総額は17年度に比べ749万7000円も増加した。

 被害の多くを占めているのは、ブロッコリーやキャベツ、アスパラガス、スイートコーンなど露地栽培作物の食害。畑に侵入したエゾシカやアライグマ、ヒグマが作物を食い荒らし、踏み倒したりするケースも目立った。中でもアスパラガスは、エゾシカの食害で出荷できなくなる深刻な状況に見舞われたという。

 漁業では、白老沖に回遊してきたオットセイが定置網に掛かった魚を狙い、網を破る漁具被害が17年度に続いて発生した。

 白老町では、野生鳥獣による農水産業被害額が年間ほぼ200万円台で推移していたものの、ここ2年間は急激に増加している。16年度は259万3000円だったが、17年度は約6倍の1525万3000円となり、18年度はついに2000万円を突破した。

 背景について町は、町内での野菜の作付面積拡大があるとみている。社台や石山、竹浦地区などの農家で近年、野菜の露地栽培が積極的に行われるようになり、これに伴って被害が増えている。さらにエゾシカやアライグマの生息数増加も理由としている。

 対策で町は、鳥獣被害防止対策協議会を通じて、畑を金網や電気柵で囲う防護柵の普及に努めるほか、有害鳥獣駆除を推進する考えだ。

 しかし、捕獲の効果はあまり上がっていない。同協議会は毎年、エゾシカを1500頭ほど捕獲しているものの、「なかなか減らない状況にある」(町農林水産課)。繁殖率の高さから個体数減少に至らず、捕獲してもすぐに増えるという”いたちごっこ”を繰り返している。

 アライグマも同様。町は農家などに箱わなを貸し出したり、町独自で捕獲を進めたりしているが、目に見えた減少にはつながっていない。18年度の捕獲数は173頭と、前年度より15頭増えたという。

 こうした状況に町も頭を痛め、「今はできる限りの対策を地道に続けるしかない」としている。

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