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千歳・恵庭

外国籍患者の対応向上へ ALTと初めて救急訓練-千歳市消防

2019/1/11配信

 千歳市消防本部は10日、救急隊員と市内小学校で英語の指導に当たっている外国語指導助手(ALT)による多言語対応訓練を千歳市防災学習交流センター「そなえーる」で初めて行った。救急隊員約30人が外国籍患者への対応能力向上を目指した。

 ラグビーワールドカップ2019日本大会や東京五輪といった国際的なイベントが控え、より実践的な訓練を企画。ALTで米国出身のピーターソン・トラビスさん(40)とオーストラリアとフランス両国籍のピケ・ジョー・ジェイムスさん(26)が傷病者役として協力した。 

 隊員たちは、傷病者に対する問診や応急処置、搬送説明など一連の訓練を行った。昨年11月に導入した多言語翻訳スマートフォンアプリ「救急ボイストラ」に加え、以前から使ってきたイラストで症状を書いた「コミュニケーションボード」を用いつつ会話を試した。

 問診の場面では、今の症状や病歴についてボディーランゲージも交えて必要事項の聴き取りに挑んだ。

 訓練後の意見交換では「(言語が通じない緊張感の)空気にのみ込まれてしまった」「二つの言語を話せる人だと最初の聞き取りでは分からず、言葉の壁を感じた」との声が上がった。

 急患役を務めたジョーさんは「Is it serious?(重い症状ですか)」と何度も隊員に聞いたが、返答が遅れがちだったことに関し「ちょっと怖かった」と指摘していた。

 企画した警防課の本宮敬士課長は「アプリでは、長文の翻訳はできないといった弱点も見えてきた。今回の結果を共有したい」と手応えを語った。

増える外国人に対応 多言語訓練を初実施-恵庭市消防署

 恵庭市消防署は8日と11日の2回にわたり、外国人からの緊急通報や救急要請を想定した多言語対応訓練を有明町の消防総合庁舎で行った。市教育委員会の協力で外国語指導助手(ALT)のコートニー・マーシュさん(27)を講師に招き、日本語が通じない通報者や救急患者から必要な情報を素早く正確に聴き取る練習を繰り返した。

 恵庭市内に住む外国人は近年増加を続け、現在約400人が住民登録されている。観光で市内を訪れる外国人も急増しており、実際に旅行中の外国人から救急要請が入ったケースもある。今後さらに増加が予想されるこうした状況に的確に対応するため、初めて実施した。

 前半は消防指令センターの指令員が緊急通報を受ける訓練を行った。恵庭市では外国人からの通報があった場合に3者同時通話で通訳する職員がいるが、すぐに対応できない場合もある。通訳がなくても最低限必要な情報を聴き取れるように、指令員がさまざまな状況を想定した英会話を練習した。

 後半は救急隊員が現場で患者から症状などを聞き取る訓練。マーシュさんが患者役になり、隊員たちがスマートフォンの翻訳アプリを使って、救急搬送時に病院に伝える項目を詳しく質問した。

 訓練を通じて職員の対応力を確認したマーシュさんは「2年前に実際に体調が悪くて救急車を呼んだことがあったが、日本人の友人が一緒じゃなかったら何も伝えられなかったかもしれない。訓練では司令員や救急隊員がすべて英語で対応してくれて安心して話せた。こういう活動があるのはとても心強い」と話した。

 中川淳一消防長は「初めての試みだったが、まず何ができて何ができないかを知ることが大事。市内を訪れる外国人の増加が予想され、どんな状況でも焦らず対応できなければ。今後も学校の長期休暇期間などを利用してALTに協力してもらい訓練を続けていきたい」とさらなる職員の能力向上に意欲を見せた。

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