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揺れと停電-千歳・恵庭市民の記録 胆振東部地震(第2部)

(3)故郷思い一心に支援 細井 彬敦さん

2018/11/8配信

 地震発生後、落ち着かない心境で過ごしていた。甚大な被害を受けた厚真町に両親がいる。無料通話アプリ「LINE」で無事は確認できたが、心配でたまらなかった。

 「自分の業務が一段落しない限り、絶対に実家には行けない」と思いながら、安平町での給水支援に携わった。しかし10日、胸中を察した牧野敏彦公営企業管理者に促され、11日に日帰りで豊沢にある一軒家の実家へ。両親の顔を見て、ほっとしたという。

 保険会社によると家屋の損傷は7%と軽微だったが、母の恵子さん(64)を病院に連れて行くと仙骨にひびが入っていた。母に発災当時の記憶はなく、2階の寝室では、枕元に重たい和だんすが倒れていたという。けがは、外に逃げる際に負ったものかもしれない。「育った場所の道路が陥没していたし、悲惨だった。両親の住む厚真町の水道を早く復旧させたいと思った」

 千歳市水道局は被災地の漏水調査支援を担当。場所は厚真町。すぐに志願し、13~20日の8日間のうち7日間調査に参加した。ただ、事前情報は担当エリアとなる上厚真地区の地図1枚。バルブなどの設備の位置も実際とずれており、段取りに苦労した。

 現場では「上司、部下が関係なく意見を言い合える雰囲気をつくってくれていた」という。周囲は自分の意見を拾い上げてくれる。「担当者が日替わりになると、引き継ぎに手間がかかる。スピード勝負だし、なるべく同じメンバーで行きたい」と要望し、受け入れてもらった。

 庁舎に戻った後も図面の再構成などに取り組む。「故郷のため」と思って作業を続け、やり遂げた。

 厚真中央小、厚真中、苫小牧高専を卒業後、民間企業に就職し、道東で働いた。両親の近くに住むため、2016年4月に千歳市職員に転じ、水道局管路維持課に勤務する。厚真からは離れたが、「まさかこんな形で貢献できるとは」と話す。

 漏水調査支援に貢献した後一回り成長できたと感じる。「経験したことのない作業ばかりだったが、地元を救えた。今後千歳に再び震災が起きても柔軟に対応していきたい」と語る。

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