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2015 この一年-千歳、恵庭

(10)恵庭のまちづくり

2015/12/30配信

 「恵庭にとって大きな変化の年だった」

 恵庭市役所の仕事納めになった28日、原田裕市長は年末あいさつでしみじみと振り返った。念頭にあったのはJR恵庭駅、恵み野両駅の周辺開発。いずれも紆余(うよ)曲折のあった事業だがこの春、はっきりと成果になって現れた。駅中心のまちづくりが力強く進み、人や物の流れも大きく変わろうとしている。

 恵庭駅西口周辺では3月、再開発事業の中核施設として期待される、再開発ビル「いざりえ」が完成した。市の土地区画整理と官民一体で進める「恵庭にふさわしい顔づくり」。駅とビルを結ぶ空中歩廊が周辺の明るさを際立たせる。4月にアンテナショップの「駅まちプラザ」がオープン。5月にはこすもす保育園も移転し、園児のにぎやかな声が響いている。

 恵み野駅西口周辺でも4月、郊外型複合商業施設・フレスポ恵み野がグランドオープンした。食品スーパーやホームセンター、飲食店、カジュアルなどの店舗が並び、消費の流出歯止めや呼び込み、域内循環の推進に期待がかかる。隣接する恵み野里美の宅地分譲も絶好調で、既に150世帯、400人以上が張り付き、「新たなまち」が出現した。

 フレスポ進出で打撃が心配されていた、既存の恵み野商店街も活況を呈した。商店主自ら危機感を抱いて立ち上がり、積極的ににぎわいづくりを進めた成果だ。知恵や費用を出し合って花壇を整備し、「恵み野商店街ガーデンギャラリー・プラン」は全国公募の環境デザイン賞で最高位を射止めた。市の駐車帯整備事業で各店舗の駐車スペースが確保され、集客力アップにつながったのも大きかった。

 一方で人や物の流れの変化は負の側面もあった。5月には戸磯の複合映画施設(シネマコンプレックス)、恵庭・東宝シネマ8が閉館した。2000年に東宝シネコンの道内初進出として注目を集めたが、集客力の低迷で撤退を余儀なくされた。7月には隣接する大型ショッピングセンターも閉店し、時代の移り変わりを印象付けた。

 また、フレスポ進出の影響に伴って、恵央町の商業施設もホームセンターなどが移転し、くしの歯が欠けたありさまになった。ドラッグストアをはじめ再編や出店も相次ぎ、市内では食品スーパーも飽和状態とみられる。消費者にとって利便性が向上しても、さらなる淘汰(とうた)を懸念する声は根強い。

 もちろん駅中心のまちづくりもまだまだ過渡期。恵庭はいざりえのテナント誘致、恵み野は恵み野里美の町内会設立など「新しいまち」の熟成、島松は駅舎バリアフリー化の実現など、地区ごとに早期解決が必要な課題もある。現時点で評価を下すのは早計だが、可能性に満ちあふれていることは確か。変化に対応し、進化したまちづくりに注目したい。

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