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スピード・高木が4連覇 フィギュアは男子・日野、女子・新田谷に栄冠

2017/1/9配信

 第89回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)最終日は9日、苫小牧市内でアイスホッケー(IH)、スピードスケート両競技が行われている。白鳥王子アイスアリーナのIHでは前日の準決勝で中大と明大が勝ち上がり、午後からの決勝で激突している。午前に行われた3位決定戦は東洋大が6―1で関大に快勝した。

 ハイランドスポーツセンター屋外リンクのスピードスケートでは午前中に、男女の2000メートルリレーとチームパシュートの計4種目を行って競技を終了。前日の女子1500メートルでは高木美帆(日体大)が2分0秒29の大会新、リンク新記録で4連覇を達成。7日午後の男子1000メートルでは駒大苫小牧高出身の近藤太郎(専大)がリンクレコードの1分11秒79で制した。

スピードスケート

 スピードスケート競技は最終日の9日午前、苫小牧市ハイランドスポーツセンター屋外リンクで男女の2000メートルリレー、チームパシュートを行った。2000メートルリレーは男子が日大、女子は高崎健康福祉大がそれぞれ優勝。パシュートでは、男子が信州大、女子は高崎健康福祉大がそれぞれ栄冠をつかんだ。
 また、7日午後の男子1000メートルでは近藤太郎(専大)=駒大苫小牧高出身=がリンクレコードで優勝。中村隼人(法大)=同=が2位となった。8日は男子1500メートルでも近藤が準優勝したほか、高木美帆(日体大)が1500メートルで大会新、リンク新記録で4連覇を達成、前日の3000メートルに続き2冠を果たした。

駒大苫高出身の近藤V、中村2位

 7日の男子1000メートル最終19組で滑走した近藤太郎(専大4年)と中村隼人(法大3年)の駒大苫小牧高出身の先輩後輩コンビが、慣れ親しんできたリンクで、し烈なトップ争いを演じた。

 優勝した近藤は、最初の200メートルで中村に後れを取り、600メートル時点でもほぼ横一線だったが、「うまく高め合って滑ることができた」と後半で一気に差を広げ、先輩の意地を見せた。

 ハイランドは「自分にとってホームリンク。下手な滑りはできない」と言う。大会3日目の1500メートルでも準優勝。特別な場所で大学生最後のインカレに出場し、好成績を挙げることができたのは、来年の平昌五輪出場に向けて大きな弾みになった。「いい年になりそうです」と喜ぶ。

 一方の中村は、昨年12月下旬の全日本スプリントで1分10秒台を記録するなど、調子は上向いていた。「世界で戦っている先輩(近藤)。どれだけ食らい付けるか」とスタートから持てる力をフルに発揮。惜しくも栄冠には届かなかったが、「自分なりにいいレースができた」と胸を張る。

 高校以来のハイランド滑走は「緊張した」が、1000メートル、1500メートル(4位)共にベストな走りができたと言う。今月下旬にはユニバーシアード大会(カザフスタン)出場も控える。「力は付いてきてる。日本代表に恥じない滑りがしたいし、日本人トップの成績を出したい」と闘志を燃やした。

高木美帆 1500でも新記録

 7日の3000メートルに続いて、得意の1500メートルでも大会記録、リンクレコードを更新する滑りを見せ、見事同種目4連覇を達成した高木美帆(日体大)。屋外ながら、「シーズンベストを出して、優勝することができてよかった」と胸をなで下ろす。
 ただ、前日よりも風があったことや連戦の疲れなども影響し後半失速。「しんどかった」と振り返りながらも、序盤は順調にラップタイムを刻めていただけに「2分は切りたかった」と世界を舞台に戦うトップアスリートゆえの悔しさも口にした。
 大会最終日は団体2種目にも出走。2000メートルリレー3位、チームパシュート2位に貢献し、最後のインカレ挑戦に花を添えた。「仲間の頑張っている姿に刺激を受けてきた4年間。スピードスケートに向き合う姿勢を学んだ」と高木。その成長した姿を、次はオリンピックで披露してみせる。

アイスホッケー

 アイスホッケー競技最終日は9日午前、苫小牧市内の白鳥王子アイスアリーナで3位決定戦を行い、東洋大が6―1で関大を下した。午後から始まった決勝では、2年連続優勝を狙う中大と2年ぶりの頂点を目指す明大がぶつかった。8日の準決勝では、中大が4―3で東洋大に逆転勝ち。明大が6―1で関大に快勝した。

東洋「やるべきことできた」

 最後まで東洋大の誇りを持って戦い抜いた。鈴木監督は「4年生を中心に東洋らしいプライドを見せてくれた試合。チームとしてやるべきことを選手たちはやってくれた」とたたえた。

 関東選手権、関東リーグ共に3位。簡単に負けなくなった一方で、勝ち切れなかった試合もあった。今回も準決勝で第3ピリオドに一時は逆転したが、最後は再逆転でかわされた。指揮官は「負けたということは、間違いなく相手より何かが足りないということ。上位を追い抜くための努力と選手たちの自立が必要」と発奮を促した。

 強い東洋大の復活は後輩たちに託す。苫小牧出身のFW人里主将(4年)は「最高のスタッフ、仲間がいて、いろんなことを乗り越えてやってこられた。最後にふさわしい場所、地元でこういうゲームができてよかった」と話し、「一つ一つの積み重ねが経験になる。来年でも再来年でも、優勝できるときが来るはず」と期待した。

中大・坂本 けがも強行出場、勝利に貢献

 負けず嫌いな男の意地だ。連覇を目指す中大は右足のけがを押して強行出場したFW坂本(3年)=駒大苫小牧高出身=が、準決勝で1得点1アシストと気を吐いた。「ここまで来たら総力戦。本当に大事な試合だったので、出ないと駄目だと思っていた。勝ちにつながってよかった」とホッとした笑顔を見せた。

 7日の試合前のウオーミングアップ中、右足に痛みが走った。骨折だった。準々決勝の欠場を余儀なくされ、準決勝の出場も絶望的かと思われた。「地元が苫小牧なので…。正直泣きました」

 しかし、準決勝の舞台に坂本はいた。痛み止めを飲み、足をテーピングで固めたものの、ブレーキの踏ん張りは利かない。まして右回りのターンもほとんどできない。ただ、「負けるのはめっちゃ嫌だ。走れないけれど、状況判断で仲間を生かしたい」と第2ピリオド10分に低めの強烈なシュートで同点弾を挙げると、15分には仲間の勝ち越しゴールをお膳立て。たとえベストのパフォーマンスは出せなくても、懸命なプレーでチームに勇気を与えた。

 関東選手権、関東リーグと合わせた2年連続の3冠達成まであと1勝。「チームが勝つためなら、活躍しなくてもいい。自分がおとりになってでも勝ちたい」―。並々ならぬ決意で頂上決戦を迎えるつもりだ。


好調な攻撃陣 王座奪還目指す-明大

 攻撃陣が好調な明大が2年ぶりの決勝に進んだ。準々決勝では早大相手に7点を奪い、準決勝でも粘り強く守る関大を終盤のゴールラッシュで突き放した。北海道栄高出身のFW工藤副主将(4年)は「立ち上がりから先制点を決められたし、プレー的にも良かった。早大戦は緊張して力んでしまったが、準決勝は緊張せず伸び伸びできた」と振り返った。

 中でも1年生FW池田=北海高出身=が連日の2得点と存在感を際立たせている。準決勝では第1ピリオドに敵陣で球出しをカットして「速攻から点数を取るセオリー通り」の形で先制点。第3ピリオドの終盤には右サイドでパスを受けると、そのまま相手DFを抜き去り、最後はバックハンドで決めた。「(持ち味の)スピードを生かせてもらえている。僕がと言うよりセットで調子が良いから」と表情も明るい。

 2年ぶりの王座奪還に向けてチームの士気も最高潮。池田は「決勝だからといって気合を入れ過ぎず、いつも通りのプレーをできたら。優勝できると思う」と自信をのぞかせ、工藤も「チームも観客も盛り上げるくらいのシュートを決めて、最後に伝統ある明治の校歌をリンクで歌う。地元苫小牧で優勝する」と完全燃焼を誓った。
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