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秋サケ漁不漁続く 海水温上昇、来年以降も好材料なし-胆振・日高

2016/11/9配信

 胆振日高の太平洋沖で9月に漁獲が始まった秋サケ定置網漁の不漁が続いている。日胆の両海区漁業調整委員会によると、10月末までの水揚げ量は胆振で48・22%、日高で41・5%にとどまり、回復の兆しが見えず、漁業者も頭を悩ませる。全道的な不漁により、スーパーの小売価格も上昇している。

 解禁の9月1日から10月31日までの胆振管内5漁協(苫小牧、鵡川、いぶり中央、室蘭、いぶり噴火湾)の水揚げ量は計2152トンで、前年同期の4464トンに比べ51・78%減と大幅に落ち込んだ。漁獲金額は14億8000万円で前年の66・27%にとどまった。

 日高管内も同様。3漁協(えりも、日高中央、ひだか)の水揚げ量は計4237トンで、前年同期の1万206トンから58・5%も減少した。漁獲金額は30億円で、前年の59・6%にダウンした。

 漁獲量の減少により、10月末までの1キロ当たり平均単価も上昇。胆振管内では688円と前年比188円高。日高管内は709円と前年より214円高い状況だ。

 小売価格も上昇。市内のスーパーの鮮魚担当者は「店頭価格が例年の1・5倍近い状況が続いている」と話す。例年だと、100グラム当たりの切り身の価格は100円を切っていたが、今年は120~150円台。1尾当たりの価格は雄で約2500円、雌で約5000円という。担当者は「水産に関わって20年になるが、これほど秋サケが高騰したことはない」と驚く。

 日胆に限らず、今季は全道的に不漁に見舞われている。道内の定置網漁業者で構成する北海道定置漁業協会(札幌市)の金森浩一専務は「今年の秋サケ漁は大変厳しい。仕入れ値の上昇で加工業者の経営も厳しくなっており、小売店の販売価格も上がっている」と話す。同協会は11日に正副会長会議を開き、来年に向けた対策を協議する方針。金森専務は「不漁が今年だけなのか、来年以降も続くのか、会員の関心が集まっている」と言う。

 不漁の原因について、道さけます・内水面水産試験場(恵庭市)の宮腰靖之さけます資源部長は「今年は、遡上(そじょう)するサケの中で一番多い4年魚の回帰が少ない」と説明。4年魚を放流した2013年春、低海水温による稚魚の死滅や、回遊するオホーツク海沿岸の環境変化などが推測されるというが、「稚魚が減少した原因は分からない」と言う。

 今年は9月に胆振や釧路などの沿岸での水温が高く、サケが岸に寄らなかったことも推察されるとし、平成に入ってから最も少ない1992年の漁獲量を下回る可能性もあるという。宮腰部長は「来年以降、漁獲量が回復する材料が見つからず、良い見通しにならないかもしれない」としている。

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