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「大活字本」注目集める 苫小牧市立中央図書館に特設コーナー

2016/10/1配信

 高齢化が進む中、「大活字本」が注目を集めている。苫小牧市立中央図書館に設置されている大活字本コーナーも年配層を中心に頻繁に利用されており、年間貸出冊数は1800冊前後で推移。リピーターも多い。市は全国的にも珍しい、障害者総合支援法に基づく日常生活用具給付等事業の対象項目に加える検討を始めた。

 大活字本は通常の図書よりも2~3倍程度文字が大きく、高齢者などの弱視者に活用されている。電子図書にも文字を大きくできる機能があるがパソコンなどの機器の扱いに不慣れな年配者や手に取って本を読みたいという人のニーズに応える。

 文字が大きい分、冊数が分割され1タイトルで複数冊に分かれたり、通常の図書より1000~1500円程度割高となっている。

 同館では、トヨタ自動車北海道などの寄贈を受けながら10年ほど前から毎年大活字本を増やし、専用のコーナーを館内の一角に設けた。2015年度末の蔵書数は566冊で、コミセンなどの図書コーナーを含めると882冊。太宰治や宮沢賢治などの文学作品から宮部みゆきや角田光代、北方謙三などの小説、歴史小説、ベストセラー小説までさまざまだ。

 年間貸出冊数は11年度1764冊、12年度1814冊、13年度1852冊、14年度1404冊、15年度は1756冊と推移。大活字本は目立つ場所に展示したり、移動図書館車でも扱うなどしてPRしている。文化庁の2013年度「国語に関する世論調査」では、1カ月に1冊も読書しないと答えた人は、年代が高くなるほど多く70歳以上で約6割に上った。以前に比べて読書量が減っていると答えた70歳以上の人たちの減った理由は「視力など健康上の理由」が63・6%と最多だった。

 同館は大活字本について「本を読みたいけど目が疲れるとか、文字が見えにくいといった理由で読まない人もいると思うので、一定の需要はある」とみている。ただ、通常の本よりもタイトル数が少なく、大活字本そのものを知らない人もいるため、「図書館に大活字本があることを知ってもらう取り組みを続けていく」としている。

 市は9月の市議会定例会での市議からの提案を踏まえ、重度障害者が日常生活を送る上で必要な用具を給付したり、購入費を助成する障害者総合支援法の日常生活用具給付等事業の対象項目に大活字本を含める検討を進める。一部費用を助成する方向で予算を検討しており、決定すれば全国の自治体でも珍しい取り組みとなる。「ニーズが高いとか他の自治体でどうかではなく、市の姿勢として文化的活動につながる新たな仕組みを整えておきたい」(福祉部障がい福祉課)と前向きで、今年度中には結論を出したい考え。

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