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大雨で各地で被害 停滞する前線と台風11号

2016/8/22配信

 停滞する前線と台風11号の影響で、道内は21日、各地で大雨に見舞われた。胆振日高地方も強い雨が降り、牧場が冠水したり、交通機関のダイヤの乱れや道路の通行止めなど影響が出た。23日には台風9号が接近、通過する見通しで、室蘭地方気象台は低い土地への浸水や暴風などに警戒するよう呼び掛けている。

 太平洋を北上し、北海道に接近した台風11号は21日午後11時すぎ、釧路市付近に上陸、22日未明にオホーツク海で温帯低気圧に変わった。各地に大雨をもたらし、日胆地方では、降り始めの19日午後3時から22日午前11時までの総降水量が日高町門別115ミリ、えりも町目黒115ミリ、むかわ町穂別109ミリ、苫小牧市で65ミリなどを観測した。

 日胆地方は、17日の台風7号の本道上陸以降、断続的に雨が降り、降り始めの16日午前0時から22日午前10時までに浦河町中杵臼372・5ミリ、白老町森野308・5ミリ、えりも町目黒281ミリ、苫小牧市201・5ミリなどを記録。地盤が緩んでいるため、土砂災害への警戒が必要という。

 台風11号の影響で、局地的に雨脚が強かった日高地方の農業地域では、牧草地が冠水するなど被害も。平取町の牧場では21日、沢水を流す水路があふれ、牧場の一部が冠水。水かさは80センチにも達し、飼育しているポニーが一時、水に漬かったものの、無事だった。JAとまこまい広域(本所厚真町)によると、17日の台風7号でむかわ町と安平町のスイートコーン畑計55ヘクタールで強風による倒伏被害が発生したため、今回の台風11号についても被害有無の情報収集を進めている。

 苫小牧市内では21日の屋外行事への影響も出た。市は、中高校生らの手作りベンチをJR苫小牧駅近くのバス停に設置するセレモニーを予定していたが、荒天で28日に延期。自動車学校の屋外イベントもプログラムの変更を余儀なくされた。

 各地で道路の交通規制も相次いだ。苫小牧市は20日午後、雨による路肩崩壊の恐れから、樽前山7合目駐車場につながる市道樽前観光道線を通行止めに。21日午後には越波の恐れから、市内弁天の市道東部南通線も通行止めにし、いずれも解除の見通しは立っていない。胆振東部でも路肩決壊や土砂災害の恐れにより、道道平取厚真線などで通行規制が行われた。

 交通機関も乱れた。苫小牧港では、商船三井フェリーが22、23の両日、苫小牧発大洗(茨城県)行きの計5便を欠航、苫小牧―仙台・名古屋を運行する太平洋フェリーも同じく計2便の欠航を決めた。

 JRは21日、札幌~帯広・釧路間の特急をはじめ千歳線、函館線、室蘭線、日高線、石勝線など道内各路線の列車計376本を運休。22日も午前10時50分現在、函館線・千歳線の快速エアポートなど計186本の運休を決めた。新千歳空港を発着する空の便は同日正午現在、羽田線を中心に47便が欠航、または欠航を決めた。

 気象台によると、台風9号は23日、北海道に接近、通過する見込み。日胆地方の同日正午までの24時間降水量は200ミリ、同日の陸上の最大瞬間風速は胆振で30メートル、日高で35メートルの予想。波の高さは胆振5メートル、日高7メートルで、うねりを伴うため、高波にも注意するよう求めている。
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