12

16(土)

胆振の
明日の天気

曇り時々晴れ

-1 / -4

主要

むかわ町で発見 イカの新属化石

2013/9/30配信

 むかわ町の町立穂別博物館は29日、2009年に地元の小学生がむかわ町穂別の約7000万年前の地層の岩石から発見した化石を基に欧州や日本の研究者が共同研究し、イカの祖先の一つに当たる新属として「ロンギベルス属」と命名したことを発表した。共同研究に関わった博物館の西村智弘嘱託学芸員(34)は「イカの進化の過程を調べる上で重要な発見」と話している。

 発見の契機になった化石は、2009年8月の博物館主催の化石を探す体験教室で、当時穂別小6年生だった中村剛瑠(たける)君(16)=三笠高校1年生=が見つけ、寄贈した。

 博物館によると、イカやタコなどの鞘形(しょうけい)類の殻の化石で、円すい形。長さ2.5センチ。この化石が鞘形類では従来発見がなかった時代の地層からの採取だったので、西村さんが貴重と感じて、ドイツ・ベルリン自由大学のデャーク・フックス助教に調査を依頼、化石の写真などを送った。

 研究は西村さんとフックス助教の他、オックスフォード大学(英国)や北海道大学、東京大学の研究者も加わり、世界中の鞘形類化石のデータを集めて、進められた。

 この結果、穂別を含めて道内産出の鞘形類の化石はこれまで別の属に含まれていたが、その属で見られない特徴が殻の表面や構造にあったため、新属と判定し、今月発行の英国古生物学会誌に論文が掲載された。「ロンギベルス」には「細長い弾丸」の意味がある。

 穂別産の化石について西村さんは「保存状態が良く、新属の判断にも役立った」と説明。穂別産の化石が後期白亜紀のマーストリヒチアン(約7000万年前)の地層から産出した点も重要視し、「新属の中で最も新しい地層からの発見。この時代は海の生物や恐竜なども絶滅した頃である。イカの進化史を知るのにも、重要な手掛かり」と続けた。

 寄贈者の中村君は「見つけた時は何の化石か分からなかったが、こうして世界的な研究に役立ってよかった」と笑顔を見せた。

 化石は穂別博物館で10月1日から展示公開される。

週間ランキング

集計期間 12/09〜12/16

お知らせ

受付

苫小牧民報社から