5

23(木)

胆振の
明日の天気

晴れ時々曇り

21 / 10

主要

苫小牧市、準防火地域見直しへ 指定解除に向け素案

2015/12/18配信

 苫小牧市は、市街地での火災拡大を防ぐため、建築物に特別な防火対策を義務付けている「防火地域」と「準防火地域」について、指定の基準見直しに向けた新たな「地域指定方針案」を策定した。建築資材の防火性能向上などを踏まえ、2016年度中に、市内中央地区などで準防火地域指定を大幅に解除したい考え。市内は道内他都市に比べて準防火地域が広範囲なため、建設業界の関係者は「住宅などの建築主は費用負担が軽減される」とみる。

 防火地域と準防火地域は建物の構造を制限し、火災時の延焼を防ぐための指定。主に商業地域などの建物が密集する市街地が対象で、都市計画に定められている。市は準防火地域を1958年、防火地域については74年に指定。91年に準防火地域の指定を大幅に解除しているが、それ以降は用途地域の変更に伴う軽微な変更にとどまっていた。

 市まちづくり推進課によると、市内には現在、防火地域が65ヘクタール、準防火地域は1284ヘクタールあり、両指定地域合わせた面積(2014年3月末時点)は札幌市の3782ヘクタールに次ぐ広さ。人口が苫小牧市より多い函館市で742ヘクタール、旭川市では542ヘクタール、釧路市も692ヘクタールにとどまっている。

 建築基準法上、防火地域の建物は鉄筋コンクリート造りで、耐火建築物であることが原則。

 準防火地域では木造住宅を建てられるが、屋根は火の粉による延焼を防ぐ構造にし、隣地との距離などによってはドアや窓を網入りガラスの防火戸にしなければならないといった建築規制がある。

 このため、市内で工務店を営む男性(75)は「住宅を新築する時に、準防火地域内だと、100万円近く経費がかさむ場合がある」と指摘する。

 見直しに当たって市は、市街地の建物構造を調べた上、火災の広がりをシミュレーション(模擬実験)。その結果、国の基準で延焼の危険性が高い地域に該当するエリアは無く、消防など関係機関とも協議し、指定基準の変更に踏み切ることにした。

 苫小牧川と幌内川に挟まれた花園、末広、美園など40町に及ぶ市内中央地区の規制の緩和が大きく、防火・準防火の指定地域は現在の3分の1程度まで縮小する見通し。

 国道36号沿いの市内栄町の防火地域の一部は準防火地域に指定変更される見込みだ。

 同方針案は来年1月12日までパブリックコメント(意見公募)を受け付け、原案化。市都市計画審議会や道との協議などを経て、指定解除が決まる。

 市は17日、市文化交流センターで住民説明会を開催。市の担当者は「安全性を考慮した上で見直す」と理解を呼び掛けた。

 説明会に参加した北海道宅地建物取引業協会苫小牧支部の佐藤修支部長は「指定解除になれば、新築だけでなく、リフォームもしやすくなり、まちの景観が変わるのでは」と期待している。

週間ランキング

集計期間 05/16〜05/23

お知らせ

受付

苫小牧民報社から