4

26(金)

胆振の
明日の天気

晴れ 時々 くもり

19 / 8

主要

土佐犬飼い主に実刑判決 白老の主婦襲撃溺死事件

2014/8/1配信

 2月下旬に白老町竹浦の海岸を散歩中の女性が2匹の土佐犬に襲われ溺死した事件で、重過失致死などの罪に問われていた飼い主の無職、佐治清被告(65)=同町竹浦=の判決公判が7月31日、札幌地裁苫小牧支部であった。守山修生裁判官は「過失は極めて重く、結果も重大。厳しい処罰は免れない」として懲役2年6カ月、罰金20万円(求刑懲役4年、罰金20万円)を言い渡した。

 判決で守山裁判官は「土佐犬は大型で人に危害を加えることが予想されるのに、安易な考えで綱を手放した。被害者が受けた苦痛や無念さは察するに余る。遺族への慰謝の措置もなく、賠償も期待できない」とし、犬の飼育に関することや車検を受けていない軽RV車を運転していたことなどについて「自らの都合でこれらの措置を行わなかった」と指摘した。

 法廷での佐治被告は袖がグレー、胴体部が黒のスウェット上下に茶のサンダルを履いて入廷。この日も終始うつむいた状態で亡くなった橋場トミ子さん(当時59)の夫和義さん(65)と目を合わせることはなく、ややかすれた声だが、裁判官の問いにはっきりとした口調で答えていた。公判後、被告弁護人の邨山達哉弁護士は「想定した範囲。控訴は本人(被告)と話し合って決めたい」と述べるにとどめた。

 判決では、検察側が主張した「第1発見者を装い、警察に虚偽の説明をした」佐治被告の事件当時の行動や「遺体を放置して逃走を図ろうとした」「警察に報告する気がなかった」などの内容には触れなかった。

 遺族関係者の中には判決内容に涙をこらえきれず、「悔しい」と言葉を漏らしながら会場を後にする人の姿も見られた。
紙面ビューアー
ニュースカレンダー

週間ランキング

集計期間 04/18 〜 04/25

受付

苫小牧民報社から

クリップ保存しました
マイページへ
クリップ削除しました
マイページへ
会員登録するとクリップ登録機能が使えます。
詳しくはこちら