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飼い主に懲役4年、罰金20万円 白老町の土佐犬襲撃事件で求刑

2014/7/11配信

 今年2月下旬に白老町竹浦の海岸を散歩していた同町竹浦の主婦、橋場トミ子さん(当時59)が2匹の土佐犬に襲われて溺死した事件で、重過失致死などの罪に問われた飼い主の無職、佐治清被告(65)=同町竹浦=の第2回公判が10日午後、札幌地裁苫小牧支部(守山修生裁判官)であった。検察側は懲役4年、罰金20万円を求刑。狂犬病予防法違反、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保障法違反の3件についても審理し、佐治被告は起訴事実を認めた。判決は31日。

 傍聴席29席は初公判同様、遺族や報道関係者、一般傍聴者で満席となった。検察側は第1発見者を装い、警察に虚偽の説明をした佐治被告の事件当時の行動について「自己の保身のため。他に類がない極めて悪質だ」と語気を強め、佐治被告の知人の証言から「遺体を放置して逃走を図ろうとした」「警察に報告する気がなかったと考えられる」などと話した。一方、弁護側は「被害者の死をただちに受け入れることができず、現実逃避に移った。(事件後)満足に食事も取れず、悩んでいたと聞いている」と説明した。

 起訴状などによると、佐治被告は2月26日午前、同町竹浦の海岸で土佐犬を散歩させるに当たり、周囲を十分に確認せず綱を手放したため、その犬が付近を散歩していた女性を襲い、波打ち際で転倒、溺死に追いやったとしている。

 さらに佐治被告は、2011年6~10月にかけて土佐犬2匹の飼育を始めたが、白老町に飼い犬の登録申請をしなかった上、年に1回必要な狂犬病の予防注射を受けさせていなかった。また、犬を乗せて海岸まで運転した軽RVの車検を受けていないのに加え、自動車損害賠償責任保険にも加入していない―とし、検察官は「常識、社会性にも欠けている」と述べた。

 この日はトミ子さんの夫和義さん(65)も証言台に立って意見陳述。「(被告の)巧みなうそに怒りが収まらない。言い訳、無責任にも程がある」とし、「本当のことを言ってください。私の妻の最後を見た人なのだから」と訴えた。
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