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「間違いございません」佐治被告 白老土佐犬襲撃、主婦死亡事件初公判

2014/6/26配信

 2月下旬に白老町竹浦の河川敷海岸に起きた2匹の土佐犬に女性が襲われて溺死した事件で、重過失致死などの罪で起訴された飼い主の無職、佐治清被告(65)=同町竹浦=の初公判が25日午後、札幌地裁苫小牧支部(守山修生裁判官)であった。佐治被告は起訴事実について「間違いございません」と起訴事実を認めた。次回公判は7月10日に行われる。

 起訴状などによると、佐治被告は2月26日午前10時半ごろ、敷生川河口右岸付近で土佐犬を散歩、運動させるのに当たり、人に危害を加えることが予想されながら、周囲を確認せず、かつ綱を確実に保持するなどの注意義務を怠ったため、その犬が付近を散歩していた同町在住の主婦、橋場トミ子さん(当時59)にかみついた。犬に襲われた橋場さんは意識障害に陥り、波打ち際に転倒した後、海水を飲み込み、溺水により死亡した、としている。

 検察側は冒頭陳述で、佐治被告の飼っていた土佐犬が事件以前に闘犬大会に出場したこと、他人の犬をかみ殺そうとした際に知人から注意を受けていたことを挙げ、「土佐犬の凶暴性を認識していた」と指摘。しかし、2匹の土佐犬を昨年9月から半年ほど散歩させず、犬にストレスを与えた上、1匹50キロ前後ある2匹を同時に散歩をさせた―とした。さらに検察側は佐治被告が「遺体を放置して逃走を図ろうとした」とし、駐在所に通報した際も「虚偽の説明をして、(事実関係を)隠蔽(いんぺい)しようとした」と述べた。

 初公判には報道陣や一般市民など、多くの傍聴希望者が詰め掛け、事件への関心の高さがうかがえた。遺族席と記者席を除いた一般14席に対し、33人の希望があり、同支部では異例の抽選が行われた。
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