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手術支援ロボ初導入へ 苫市立病院と王子総合病院

2019/9/11配信

 苫小牧市立病院と王子総合病院は今年度、手術支援ロボットを初導入する。導入費用は共に約2億円。両院は10月にも、前立腺がんの摘出手術で本格運用を開始する。腎臓、ぼうこうがんの摘出などに適用範囲を広げた上、将来的には泌尿器科分野以外の手術にも活用していきたい考えだ。

 米国の医療ロボット開発会社が1999年に発表した、内視鏡外科手術用の支援ロボットシリーズ「ダビンチ」の最新モデル「ダビンチX」。鉗子(かんし)3本とカメラ1台が付いた計4本の腕(アーム)を操縦席から遠隔操作し、手術を行う。

 道内では2012年以降、札幌や室蘭など8都市の医療機関が採用。9都市目の苫小牧では市立病院が6月に東胆振で初めて購入、王子総合病院も今月20日ごろにも設置を予定している。

 ロボットは人の手よりも手ぶれが少なく、繊細な動きが可能。へその周辺に鉗子や内視鏡などを入れる小さな穴を開けて手術するため、王子総合病院泌尿器科主任科長の前田俊浩医師(44)は「開腹手術より傷口が小さく、出血を抑えられることなどから術後の回復も早まる」と語る。

 国立がん研究センター(東京)によると、前立腺がんは、中高年以上の男性に多い疾患で18年の患者数は7万8400人。胃、大腸、肺がんに次いで多い。

 市立病院泌尿器科診療部長の杉下圭治医師(53)は「前立腺がんによる死亡例は少ないが、日本人の食生活が肉類中心となり、年々患者数が増えている」と指摘。手術の需要は今後高まるとみている。

 両院とも前立腺がん摘出手術は年間数件だが、手術支援ロボット導入で、両院は「市内で最先端の医療を提供でき、患者の負担軽減につながる」と強調。「条件さえ整えば今後、泌尿器科領域以外の大腸や胃などの消化器科、肺など呼吸器科、子宮など産婦人科のがん摘出手術などで活用の場を広げられる」と期待する。

 8月31日、市立病院はダビンチXのお披露目を兼ねた市民向けデモンストレーションを実施。参加者はレバーの遠隔操作で鉗子を操り、小さな輪ゴムを使った輪投げを体験し、繊細な動きを確認した。

 25歳から前立腺の疾患に悩んでいるという市内宮の森町の男性(77)は「これまで札幌の病院に通っており、手術も札幌で行うべきか悩んでいた。地元で手術を受けられる環境になってうれしい」と話していた。

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